●本授業の目的およびねらい
自然科学を目指す学生を対象にした、基礎の有機化学の講義を行なう。 有機化合物の基本構造と性質、反応の基礎を学び、それが実際の生活においてどのように位 置づけられているかを学ぶ。生体分子の理解で重要なキラリティの理解、分子の3次元構 造の理解を最重要課題と位置づける。そのために、分子模型を活用した授業を実施する。
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●履修条件あるいは関連する科目等
特にないが、高校レベルの化学の知識は前提とする。
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●授業内容
1 有機化学の基礎 (分子軌道、混声軌道、共有結合、命名、酸と塩基) 2 有機分子のかたち (分子構造、官能基、異性体、キラリティ) 3 有機反応のしくみ (結合の開裂、反応中間体) 4 有機化合物各論 (アルカン、アルケン、アルコール、カルボニル化合物、窒素化合物、芳香族化合物) 5 生体関連物質 (糖質、アミノ酸、タンパク質、脂質、ビタミン類) 6 有機分析 7 期末試験 (分子モデルのみ持ち込み可)
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●成績評価の方法
定期試験とレポートの成績の合算で評価する。ただし、定期試験の正答率が>90%の場合、レポート未提出でも合格とする。
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●教科書
基礎の有機化学 第2版 三共出版 ISBN:9784782707333 Molecular Model Kit #3, Moleclular Visions, ISBN 978-09648837-4-1
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●参考書
特に指定しないが、2〜3分冊になっている有機化学の教科書を参考書とする。それ以外に基本原理の学習のために「困ったときの有機化学」化学同人、化学の履修機会が少なかった学生については、「化学反応はなぜおこるか」ブルーバックス、「大学の化学講義」裳華房、「電子の動きでみる有機反応のしくみ」東京化学同人、などを勧める。
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●注意事項
授業はテキストに記載されている種々の有機分子を、分子模型を用いて構築することと、練習問題を解くかたちで進める。指定の分子モデル(Kit #3 Organic Model Set)またはそれに準ずる分子模型を毎回必ず持参すること。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
高校までの有機化学に対する印象で、「暗記もの」という意見が多いようである。しかし、大学で学ぶ有機化学はそうではない。本講義の目的は、有機分子の構造や反応性に関して基本的な考え方を学ぶことと、実社会でこれらの分子がどのように位置づけられているかということの理解である。 構造式の書き方矢印によるや反応機構の書き方な、有機化学を理解するの基本言語の理解を助ける参考書として「困ったときの有機化学」D.R. クライン著、竹内敬人、山口和夫訳、化学同人、入学前に化学の履修機会が少なかった学生については、「化学反応はなぜおこるか」上野景平、ブルーバックス、「大学の化学講義」杉森彰・富田功、裳華房、「電子の動きでみる有機反応のしくみ」奥山格・杉村高志、東京化学同人、などを参考にすることを勧める。
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