●本授業の目的およびねらい
心理学とは,人間の行動を支える「心」を知覚,記憶,思考,感情などの諸過程に分解した上で各過程がもつ特徴を実験や調査を通じて明らかにし,そのしくみについて推察する学問領域である。本授業で心理学の基本的な考え方に触れることを通じて,自分自身を客観的に分析する視点や態度を学んでもらえればと思う。また,授業中には具体的な研究データの見方を詳しく説明するとともに,実際に実験や調査に参加する機会を設けるので,心理学の研究法にもなじんで欲しい。
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●履修条件あるいは関連する科目等
とくになし。
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●授業内容
知覚,記憶,思考,感情などの心の諸側面について,心理学の実験や調査から明らかにされた有名な現象,それらの現象から推察されるメカニズムなどを概観する。授業では,具体的な研究データの見方を詳しく説明するとともに,実際に実験や調査に参加してもらうことを通じて,実証的な心理学になじんでもらう。 具体的には,下記のようなテーマを取り上げる予定である。 1.心を研究する方法:行動主義と認知心理学 2.解けない問題を解く:知覚の挑戦 3.見えているようで見えていない:注意と意識的知覚 4.見えていないようで見えている:自動的・潜在的情報処理 5.せっかちでケチな人間のデフォルト:ヒューリスティックとその問題点 6.合理性とは何か:意思決定の規範と実際 7.所変われば価値変わる:価値判断の文脈依存性 8.冷めた頭脳の功罪:感情は理性の敵か 9.合理性が失敗するとき:協力行動の不思議
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●成績評価の方法
期末試験と平常点(出席状況や実験・調査への参加など)を総合して,成績を評価する。
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●教科書
とくに指定しない。
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●参考書
授業中に適宜紹介する。
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●注意事項
心理学の研究法についての理解を深めてもらうため,実際の実験や調査に参加してもらうことがある。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
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