2009年度 シラバス情報詳細

●科目区分
文系教養科目

●科目名
科学・技術の哲学
●主担当教員名
青木 滋之

●単位数
2単位

●開講時期
V 期
水・3
●対象学部
工学部



●本授業の目的およびねらい
 17世紀ヨーロッパの科学革命以来、科学が成功を収めてきていることは周知の事実で

ある。                                     

 しかし、正確には17世紀の科学は「自然哲学」と呼ばれ、広い意味での哲学の一分野

にすぎなかった。では「科学」はどのように生まれ、現代まで考えられてきたのだろう。

本講義は、「科学」という概念の発生から、現代の科学哲学までを考察することを通じて

科学とは何か、科学と非科学・疑似科学との境界線はどこにあるのか、といった視点から

科学哲学に入門することを目的とする。                      


●履修条件あるいは関連する科目等
授業に関心を持って取り組めること。歴史的、哲学的な観点から「科学」とは何かをしつ

こく考察していくタイプの授業なので、スッキリとした解答を求める者には不向きかもし

れない。                                    


●授業内容
1.イントロダクション−授業の概要の説明                    

2.17世紀ヨーロッパの科学革命                        

3.ニュートンの「我仮説を作らず」                       

4.19世紀における「科学者」の誕生                      

5.ダーウィンの進化論をめぐる論争(1)                    

6.ダーウィンの進化論をめぐる論争(2)                    

7.心理学はいつ科学になったか                         

8.科学の境界線問題−ポパーの疑似科学批判                   

9.科学の境界線問題−ポパーの反証主義の展開                  

10.パラダイム論−クーンの累積的進歩観批判                  

11.パラダイム論−クーン以降の展開                      

12.科学的実在論論争−科学的実在論の主張                   

13.科学的実在論論争−構成的経験主義                     

14.総括−結局のところ科学とは何なのか、境界は引けるのか?          

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        


●成績評価の方法
3回のレポート(10点×3で、30点満点とする)                

授業中に、ペアワーク(2〜3人でのディスカッション)を行い、+αとして、ペアワー

クおよび授業中での態度も評価に含める場合がある。                



●教科書
教科書は指定しない。                              

                                        

                                        


●参考書
伊勢田哲治『疑似科学と科学の哲学』(名古屋大学出版)              

戸田山和久『科学哲学の冒険』(NHKブックス)ほか、授業開始および授業中に指示す

る。                                      

                                        


●注意事項
なし。                                     

                                        

                                        

                                        



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