本講義では，日本の民主主義の歴史を、近代日本政治の流れのなかでたどり，日本独自

の政治構造と民主主義の特質を明らかにするとともに，中国，アメリカ，ロシアなどとの

国際的な関係の歴史的展開を念頭におきながら，日本の政治と民主主義の課題を考察す　

る。そのさい、現代日本政治の基本的な枠組である、議会をベースとする政党政治と国際

的な平和協調路線が形成される第一次大戦後の政治と民主主義の動向の分析に、本年は重

点をおく。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

特になし　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　以下の流れにそって講義をすすめる　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　（ただし、Ｉ−３・４・５にもっとも時間を割く）。　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

Ｉ．原型＝近代日本の政治と民主主義の構造　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　１．明治憲法の構造　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　２．国家神道と民衆思想　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　３．第一次世界大戦と大陸政策の展開　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　４．国際的孤立下における外交・内政の転換　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　５．議会主導型政治構造と国際的平和協調路線の定着　　　　　　　　　　　　　　　

　６．世界恐慌と超国家主義的国策の形成　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

ＩＩ．展開＝現代日本の政治と民主主義の構造　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　１．帝国の崩壊と昭和憲法　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　２．日米安保条約の改訂と戦後政治構造の確立　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　３．高度成長政策と政治腐敗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　４．冷戦体制の崩壊と新たな外交・内政方針の模索　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

試験の成績による。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

川田稔『浜口雄幸と永田鉄山』（講談社）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

川田稔『浜口雄幸』（ミネルヴァ書房）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

川田稔『原敬と山県有朋』（中公新書）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

丸山真男『現代政治の思想と行動』（未来社）