2009年度 シラバス情報詳細

●科目区分
理系基礎科目(理系)

●科目名
微分積分学T
●主担当教員名
齊藤 博

●単位数
2単位

●開講時期
T 期
水・1
●対象学部
農学部(環境・資生)



●本授業の目的およびねらい
 定量的変化を記述・分析する数学の分野が解析学であり,その中心的方法は微分・積分

である.これらの方法は自然科学において必須の研究手法であるが,近年はさらに社会科

学などにも広く応用されている.本科目は通年講義の前半として,一変数微分積分学の基

本を理解することを目的とする.特に極限の本質を理解し,対数関数・三角関数など初等

関数の自在な解析学的取扱いができるようになることを重視する.          

                                        

                                        


●履修条件あるいは関連する科目等
 高校数学の内容を既知とする.微分積分学IIとあわせて完結した講義となる.   

                                        

                                        


●授業内容
 以下の授業内容は標準的に教えられるものであり,講義の順序を示すものではない.ま

た,クラスによっては,さらに進んだ内容が教えられる場合もある.実際の講義予定は別

に提示する.                                  

                                        

1.数列・関数の極限と連続性                          

 数列・関数の極限に関する基本的事項と連続関数の基本性質を学ぶ.        

(キーワード)数列・関数の極限,有界単調数列の収束定理,連続関数の基本性質とその

応用                                      

(発展的内容)実数の連続性・完備性,区間縮小法,収束・発散の速さの評価,ε−N論

法,ε−δ論法                                 

                                        

2.一変数関数の微分法                             

 微分の基本的性質およびその解析・幾何・物理的な意味について理解する.さらに,微

分法を用いて関数の様々な性質について調べられるようにする.           

(キーワード)微分の定義と幾何的意味,導関数と基本公式,初等関数の逆関数とその導

関数,平均値の定理,高階導関数,テイラーの定理,不定形の極限          

(発展的内容)接線,平均値の定理の応用,極値問題,近似計算と誤差の評価,漸近展開

,(無限次)テイラー展開,べき級数の収束半径,凸性               

                                        

3.一変数関数の積分法                             

 リーマン積分を通して定積分を理解する.さらに,広義積分について学習する.   

(キーワード)区分求積法,定積分,不定積分,微積分学の基本定理,広義積分    

(発展的内容)種々の関数の積分法,部分分数展開,連続関数の積分可能性,曲線の長さ

,広義積分の収束発散の判定,ガンマ関数,ベータ関数,直交多項式         

                                        


●成績評価の方法
 筆記試験(中間・期末)の成績による.レポートの成績は加味しない.       

                                        

                                        



●教科書
 磯崎洋他共著,微積分学入門:例題を通して学ぶ解析学,培風館          

                                        

                                        


●参考書
                                        

                                        

                                        

                                        


●注意事項
 授業時間が限られているので,自宅での予習・復習・演習が必要である.      

                                        

                                        

                                        



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