2009年度 シラバス情報詳細

●科目区分
言語文化U

●科目名
初級アイヌ語
●主担当教員名
小坂 光一

●単位数
2単位

●開講時期
[ 期
月・2
●対象学部
全学部



●本授業の目的およびねらい
ここでは「母語以外の言語」という意味で、便宜上「外国語」扱いをしている、と理解し

ていただきたい。                                

日本は単民族国家だ、とか、日本には日本語しかない、といった観念を捨てること、いろ

いろな言語に触れることが授業の目的である。日本にも日本語以外の言語があることを再

認識する。                                   

                                        

                                        


●履修条件あるいは関連する科目等
もっぱら口頭練習をするので、毎回授業に参加できることが履修の条件となる。    

                                        

                                        


●授業内容
01.今、アイヌ語を日常語として使用している人はいない。アイヌ語を話せる人はいる

  が、彼らも日常においてアイヌ語を使ってはいない。これは社会的な問題も原因して

  いる。従って、アイヌ語は消え行く運命にあるのかもしれない。しかし、私はこの言

  語を滅亡させたくはない。それが避けられないならばせめて消滅の時期を遅らせた 

  い。この授業はそういう気持を込めて開講されている。             

                                        

02.アイヌ語は構造的に日本語と似ている面がある。一方朝鮮・韓国語に似ている面も

  ある。そういう意味で言語学的には非常に面白い言語である。また、書き言葉を持た

  なかったアイヌ語から学ぶべき点も多々ある。                 

                                        

03.この授業ではアイヌ語会話入門とでも言うべき授業をしたい。しかし、担当者(小

  坂)自身、アイヌ語の専門家ではないので、むしろ受講者の方々と共に勉強したいと

  思っている。                                

                                        

04.アイヌ語会話と言っても、会話の機会・相手を見つけることは至難の技であるか 

  ら、アイヌ語を学んでも、言語学を専門とする人以外、実用にはならないだろう。 

  しかし、実用を目的としない言語学習や「外国語」以外の未知言語の学習もあって 

  いいのではないだろうか。                          

                                        

05.授業ではアイヌ語を概観しながら、もっぱら口頭練習をする。         

                                        

06.授業での積極性、授業への貢献度、学習成果により成績評価する。       

                                        

                                        

                                        


●成績評価の方法
授業に対する平常の貢献度(30%)、授業中の積極性(40%)、普段の口頭表現ので

きばえ(30%)。だだ参加するだけでは良い評価は得られない。          

                                        



●教科書
『CDエクスプレス アイヌ語』(白水社)及びプリント教材            

                                        

                                        


●参考書
田村すず子:沙流方言アイヌ語辞典(草風館)                   

中川 裕:千歳方言アイヌ語辞典(草風館)                    

萱野 茂:萱野茂のアイヌ語辞典(三省堂)(いずれも高価。授業のためには不要)  

                                        


●注意事項
授業に来たり来なかったりする人、ただ出席して聞いているだけの人は絶対にお断り  

します。                                    

                                        

                                        



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