●本授業の目的およびねらい
本授業は、学術的な英文に関する基礎的なリーディング能力とライティング能力の養成を
目的とする。そのねらいは、研究拠点大学である名古屋大学の学生にふさわしい学術英語
を使いこなす能力を身につけるところにある。論理的な英文のカギとなるパラグラフの構
造に着目し、目的に応じて必要な情報をいかに読みとるか、また逆に、自分の考えをその
根拠とともにいかに説得力ある論理的な英文に組み立てるかを学ぶ。将来、専門の論文を
英語で読んだり書いたりする時に、指針となる英文構成法の基礎、および実際に役立つ英
語表現を多く習得する。
|
●履修条件あるいは関連する科目等
英語で日記をつける習慣があること
|
●授業内容
英語の文章は必ずしも定式通りに書かれるものではないが、基本な書き方のロジックとい
うものがあり、それを知っていないと適切な英文を書くことができない。その論理を学ぶ
ための第一段階として、まず英文を精読した上でアウトラインやアブストラクトを抽出し
そこから文の構成法を理解すること、また自分が英文を書く際に、伝えたい内容に基づい
てパラグラフ(文章を組み立てるための建築ブロック)を英文でいかに構築するかを習得
することを目標とする。この目標を踏まえて実際に英文を書く訓練をし、パラグラフ・ラ
イティングからエッセイ・ライティングにまで高められるようにする。授業で扱う内容は
以下の通りである。ただし教科書にない箇所はプリントで補う。
1 英語の思考法について
2 ライティングのプロセス:ブレイン・ストーミング、下書き、推敲
3 アウトラインの作成とパラグラフの構成について
4 アウトラインとアブストラクト(要約)について
5 アブストラクトの作成と剽窃について
6 読者を納得させるパラグラフの展開方法:(1)分類、(2)比較・対比、
(3)定義、(4)例示、(5)原因と結果、(6)意見と理由、(7)問題の解決、
(8)時間的順序
7 エッセイ・ライティング
最初に該当箇所の英文を精読してから個々の作業に移るという授業構成を取るので、授業
中にできなかった場合には自主学習となるので注意すること。
|
●成績評価の方法
対面授業の評価:読解試験40%、作文試験30%、宿題30%
|
●教科書
ライティング パワー
大井恭子他著
研究社
|
●参考書
The Little Brown Handbook
by H. Ramsey Fowler and Jane E. Aason
Longman Inc.
|
●注意事項
対面授業に加え、課外学習として、「ぎゅっとe」(中級)のリーディング、リスニング
を課し、その消化率に基づく評価を授業全体の評価の30%とする。
アウトラインやアブストラクトの作成および自由英作文を宿題として課すことになる。
英和および英英辞書を用意すること。
|