●本授業の目的およびねらい
本授業科目は,人文・社会科学系分野の諸現象について,それらの諸現象を学際的,総合的に分析,把握する能力を育むとともに,他の学問分野との関連性について理解することが目的である。 ドイツ占領下のフランスにおける出版、美術、映画などを取りあげ、文化活動と社会との関わりについて学びます。
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●履修条件あるいは関連する科目等
特になし。
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●授業内容
第二次世界大戦においてフランスはドイツに占領され、その直後からパリを中心としたフランス北部はドイツの統治下におかれました。このような状況においてなお、フランスでは出版や映画などさまざまな分野で文化的な活動が継続して営まれていました。ドイツ占領下のフランスにおける文化活動にどのような特徴が見られるか、どのような背景からそうした文化活動が展開されたのかについて、新聞や雑誌といった出版界、美術品の扱い、映画界などを取りあげて紹介します。講義の教科書は指定せず、各回毎にプリントを配布して教科書の代わりにします。また、資料としてフランス語の書かれた資料やフランス語の映画や動画などを提示しますが、フランス語を履修していなくても理解できるようその内容について概要を説明します。講義の各回は以下のように計画していますが、順番などは変更する可能性もあります。 第1回:イントロダクション 第2回:20世紀初頭のフランス(ドレフュス事件・スタヴィスキー事件・パナマ事件) 第3回:新聞から見る占領されるフランス 第4回:疎開する美術品 [1](スペイン内戦と美術館) 第5回:疎開する美術品 [2](ナチス・ドイツと退廃芸術) 第6回:疎開する美術品 [3](戦時下の『モナ・リザ』) 第7回:フランスの(反)文化 [1](ダダイズムとシュールレアリズムの雑誌) 第8回:フランスの(反)文化 [2](絵画としてのシュールレアリズム) 第9回:フランスの(反)文化 [3](文学としてのシュールレアリズム) 第10回:フランスの(反)文化 [4](表現手段としての映画) 第11回:フランスの(反)文化 [5](映画としてのシュールレアリズム) 第12回:占領下における出版 [1](検閲体制の確立と二つの禁書リスト) 第13回:占領下における出版 [2](雑誌の地下出版) 第14回:占領下における出版 [3](小規模雑誌のネットワーク化) 第15回:まとめ
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●成績評価の方法
講義を聴講して学んだことを手掛かりにして、その内容を各自でさらに発展させて調査したレポートを作成することを試験として課し、提出されたレポートの結果で成績を評価します。
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●教科書
特に指定しません。
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●参考書
講義のなかで随時紹介します。
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●注意事項
講義の資料およびレポートの提出などはNUCTを通じて行いますので、NUCTの操作方法にも慣れておいてください。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
当時の様々な新聞や雑誌や美術作品や映画などをお見せしますので、それらを通じて文化を疑似体験してもらいたいと思います。 講義の資料およびレポートの提出などはNUCTを通じて行いますので、NUCTの操作方法にも慣れておいてください。
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