●本授業の目的およびねらい
本授業科目は,自然科学系分野の学問体系を認識するとともに,自主的判断能力を培うことが目的である。 プラスチック、医薬品などの新しい化学物質の発明は、文明の発展や豊かで便利な生活を支えてきた。他方、物質の濫用や誤った使用が環境破壊を引き起こしてきた。この講義では、ニュースや話題の中から、物質文明を支える化学物質や身の回りにある化学物質を例に上げて、物質の成り立ちを解説する。また身近な現象を化学の知識を用いて考察し、みずから調べる力を身につけることを目指す。
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●履修条件あるいは関連する科目等
高等学校で化学基礎を学習し、原子・分子・化学結合について理解していることを前提に進める。
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●授業内容
以下の内容で、配布講義資料に基づいた講義を行う. 1.基礎概念 原子の構造と周期表 分子を作る化学結合 化学反応、酸と塩基など 2.分子と環境問題 光と大気分子の相互作用 オゾンを破壊する分子 温室効果を持つ分子など 3.生体と化学物質 炭水化物(糖類・でんぷん)アミノ酸とタンパク質 脂肪と、石けんをはじめとした界面活性剤など 医薬品、殺虫剤、除草剤 4.合成化学物質と石油化学 石油の成分と分留・精製 石油化学工業と合成高分子など 化石燃料、原子力、エネルギー問題
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●成績評価の方法
講義中の小テスト(20%) 化学に関する調査又は自由研究のレポート(40%) 事前に与えられた課題に対する論述試験(40%)
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●教科書
授業時にプリントを配布する。
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●参考書
改訂 実感する化学 廣瀬千秋訳 株式会社エヌ・ティー・エス 大学で学ぶ身近な生物学 (吉村成弘、羊土社) 第I部 気候変動を理学する(多田隆治、みすず書房) エネルギー問題入門 リチャード ムラー 二階堂訳 楽工社 (2014)
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●注意事項
学期途中で履修の意思がなくなった場合,履修取り下げ届を提出する必要がある。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
The invention of new chemicals, such as plastics and pharmaceuticals, has supported the development of civilization and a rich and convenient life. On the other hand, substance abuse and misuse have caused environmental destruction. In this lecture, basic knowledge of chemistry will be explained using these chemical examples.
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