学部・大学院区分学部
時間割コード0045103
科目区分理系教養科目
科目名 【日本語】物質世界の認識
科目名 【英語】Understanding the Material World
主担当教員 【日本語】北 英紀
主担当教員 【英語】KITA Hideki
単位数2
開講期・開講時間帯Ⅳ 金曜日 1時限


本授業の目的およびねらい
本授業科目は,自然科学系分野の諸現象について,それらの諸現象を学際的,総合的に分析,把握する能力を育むとともに,他の学問分野との関連性について理解することが目的である。
物質やエネルギーを扱う化学の歴史は人類全体の知恵と創造力だけでなく思想や精神における成長の記録でもあ
る.しかし、人類の抱える課題は時代によって変わっていくが未来永劫,有益なものが遺されていったわけではな
い.本授業の目標は、これまでの物質やエネルギーに対する人類の関わりを知るとともに、現在、人類が抱える問題を理解し、未来に向かって人類が果たすべき責任について、各個人が考えるきっかけを作ることである。
授業の構成
科学史(化学史)を振り返りながら、各時代の抱える問題が何であったか、それに対して人類はどのようにそれらを解決していったか、を考える。そして過去、現在をふまえて21世紀における課題と、人類はそれらにどのように向き合うべきだろうか。全体を俯瞰しながら各項目間の関連や、背景、要因を考える。それらを通じて21世紀を生きる諸君にとって必要なこと(技術とは限らない)を見出すことを目標とする。
1 科学史における物質とエネルギー
2 火の発見から
3 金属やガラス
4 染料、薬、毒
5 熱とエネルギー
6 石油の採掘技術
7 様々な新物質や新素材
8 21世紀の課題
履修条件・関連する科目
高等学校の化学の基礎知識があることが望ましいですが、特段の条件ということはありません。
成績評価の方法と基準
5回のレポートで評価する。成績評価基準は,『全学教育科目の履修の手引き』を参照。履修取下げの際に届を必要としない。レポートの未提出が3回以上の場合,評価は「W」とする。
教科書・テキスト
教科書は使用せず、参考書として記載してある書籍、あるいは独自に作成したテキスト資料を配布します。
参考書
鎮目恭夫「歴史における科学」みすず書房、武田和子「化学と人間の物語 たのしく読める化学史」河出書房
注意事項
NUCT上の資料を予習してくること。
本授業に関する参照Webページ
担当教員からのメッセージ
The goal of this lesson is to learn about humankind's involvement with materials and energy in the past, to understand the problems that humankind has in the present age, and to create an opportunity for each individual to think about the responsibility that humankind must fulfill in the future. 先史以降,いつの時代も人類は絶えず様々な問題を抱え,その解決を図るために叡智を振り絞ってきた.そして自然の中にある物や現象を利用し,人類に有効な人工物へと換える術を見出していった.その起点は火であろう.火の活用は錬金術に繋がり,それを礎にして化学はやがて純粋科学としての深耕とともに染料,冶金,薬品,化学物質の合成など様々な分野へと拡大していった.そして今日の我々の生活がある.本講義では単なる化学の知識を伝えるというより、文理の枠を超えて人類共通の課題を考えたいと思います。