学部・大学院区分学部
時間割コード0043302
科目区分文系教養科目
科目名 【日本語】芸術と人間
科目名 【英語】Art and the Human Being
主担当教員 【日本語】酒井 健宏
主担当教員 【英語】Sakai Takehiro
単位数2
開講期・開講時間帯Ⅳ 水曜日 3時限


本授業の目的およびねらい
本授業科目は,人文・社会科学系分野の諸現象について,それらの諸現象を学際的,総合的に分析,把握する能力を育むとともに,他の学問分野との関連性について理解することが目的である。
本授業では視覚メディア、とりわけ映画に着目することで、芸術と人間のかかわりについて学ぶ。映画は19世紀末の登場から今日まで、他の芸術分野と相互に関係しながら成り立ってきた。その歴史的変遷と諸相を学ぶことで芸術表現の多彩な特性を理解し、芸術作品と人間社会の関係を多様な視座から考察する力を身につけることが本授業の目標である。
授業の構成
初回に、授業内容と履修要件などに関する説明を行う。第2回からは、映画に関するトピックを媒介として、芸術と人間のかかわりについて概説する。毎回、授業のおわりに小レポートを提出することで要点を整理し、理解を深める。レポートの問いは各回の内容に合わせて設定する。第13回に期末レポート試験を出題し、第15回の授業のおわりを提出の期限とする。

01 イントロダクション:授業の概要、目標、進め方に関する詳細な説明を行う
02 映画の公理的特徴と諸芸術(1):ショット、シーン、シークエンス
03 映画の公理的特徴と諸芸術(2):物語世界、時空間、因果関係
04 映画の公理的特徴と諸芸術(3):色彩、音響効果、パフォーマンス
05 映画の歴史と芸術的探究(1):写真、初期映画
06 映画の歴史と芸術的探究(2):古典的ハリウッド映画
07 映画の歴史と芸術的探究(3):芸術運動からの影響1
08 映画の歴史と芸術的探究(4):芸術運動からの影響2
09 映画の歴史と芸術的探究(5):電子画像とメディアアート
10 映画の歴史と芸術的探究(6):マスメディアとコマーシャル
11 映画と人間社会の諸相(1):複製技術による芸術の変容と大量消費社会
12 映画と人間社会の諸相(2):人種・民族、階級、ジェンダーと芸術作品
13 映画と人間社会の諸相(3):コミュニケーション・ツールとしての芸術表現
14 映画と人間社会の諸相(4):芸術鑑賞の場と機会の変容
15 まとめと考察:授業内容を総括し、発展的学習のための参考資料を紹介する

本授業科目は、実務経験のある教員(映像作家)が、その実務経験を活かして行う授業科目である。
履修条件・関連する科目
芸術全般に関心ある者の受講を歓迎する。全学教養科目のうち芸術系の講義(現代芸術論、表象芸術論、音楽芸術論、芸術と人間精神)をあわせて履修することを推奨する。
成績評価の方法と基準
全授業数の2/3以上の出席を必要とする。履修を取り下げる場合は履修取り下げ届を提出すること(取り下げた場合は「W」、出席不足の場合は「F」)。授業内で実施する小レポートの記述(40%)と学期末レポート試験(60%)により総合評価を行う。
教科書・テキスト
教科書は指定しない。必要に応じて授業で示す。
参考書
デイヴィッド・ボードウェル、クリスティン・トンプソン「フィルム・アート 映画芸術入門」名古屋大学出版会(ISBN: 9784815805678)
その他、必要に応じて授業中に文献・資料を紹介する。
注意事項
取り上げる映像資料が長尺の場合は全編を視聴しない。したがって、可能な限り各自で映像ソフトや配信サービスを活用し、授業で扱った内容と合わせて視聴しなおすこと。また、本授業では関連のある興味深い展覧会・公演・放送や配信などについても情報を提供する。私的な時間を積極的に芸術表現の鑑賞や体験のために費やしてほしい。
本授業に関する参照Webページ
担当教員からのメッセージ
In this class, we learn connections of art and society through film history. The goal of this class is to acquire various theories or views regarding fine arts from the humanities and social sciences perspective.