学部・大学院区分学部
時間割コード0025429
科目区分理系基礎科目
科目名 【日本語】化学基礎Ⅱ
科目名 【英語】Fundamentals of Chemistry II
主担当教員 【日本語】村田 静昭
主担当教員 【英語】MURATA Shizuaki
単位数2
開講期・開講時間帯Ⅱ 金曜日 4時限


本授業の目的およびねらい
本授業科目は,自然科学系分野の学問体系を認識するとともに,自主的判断能力を培うことが目的である。
本授業では、化学の基礎原理である物理化学を学習する。物理化学は、化学反応や生命現象を理解するための根幹となる学問であり、自然界に存在する様々な物質が起こす様々な現象がなぜ起こるのか、それらの現象に共通する理論は何かを考える学問である。物理化学の基礎は高校でも学んでいるが、本授業ではより深く幅広く学ぶ。
授業の構成
現代ではITによって様々な知識を随時参照でき同時に高度な数学的計算も可能なので、単に新しい知識を得ることや計算により数値的解を得ることではなく、複雑な自然現象を正しく判断処理し取り組むべき問題を見出し、物質を利用してこれを解決する能力の取得を目標にする。これまで学修した物質と化学に関する知識と多様な科学の知見を利用して、物質を正しく活用していく力を習得するために主に物理化学に関する次のような内容を扱う。

1)イントロダクション
物理化学の学修に必要な基本(受講生の習熟度などにより省略する場合あり)を説明する。
物理量・単位、エンタルピー・エントロピー・化学ポテンシャル、熱力学の法則

2)超巨大集団(集合体)としての物質
たった1個の分子について記述された化学式に基づいた知見とアボガドロ数で表される原子分子の超巨大数集団である現実の物質の挙動との関りについて考える。化学式では記述できない物質の状態とその変化

3)物質の変化のダイナミズム
物質の変化と化学ポテンシャルの変化との関係を説明する。化学反応速度、化学平衡、選択性、分子の相互認識、自己組織化
履修条件・関連する科目
履修条件は要さない。
前提知識:高校化学、高校物理、微積分の基礎(授業中に簡単な補足説明は行います。)
関連科目:化学基礎I、物理学基礎I、数学通論I(複素数、偏微分、微分方程式)
成績評価の方法と基準
基本的には試験の成績によるが、授業中に行った演習等の提出状況も考慮する。
履修取り下げ制度は用いない。試験を受けなかった場合は「欠席」と評価する。
教科書・テキスト
化学の基本シリーズ3 「物理化学」  安藤耕司,中井浩巳 著 (化学同人)
ISBN978-4-7598-1847-5
参考書
1.アトキンス物理化学(上、下)(東京化学同人)
2. アトキンス生命科学のための物理化学(東京化学同人)
3.レーモンド・チャン、生命科学系のための物理化学(東京化学同人)
4. RAYMOND CHANG、JOHN W. THOMAN, JR. 基本物理化学(東京化学同人)
注意事項
インターネット環境および習熟状況を確認し、授業の内容や進度等は随時変更される。
教科書の内容を網羅はしない。事前に教科書の該当項目を自習し、受講中は手元に置き適宜参照する。
課題レポートの提出を求めることがある。
通常と異なり授業準備に多大な労力時間を要するので、授業で取り上げなかった演習問題の解法に関する質問には答えられない。これらは参考書等を参照願いたい。
本授業に関する参照Webページ
担当教員からのメッセージ
The purpose of this course is to recognize academic systems in the field of natural sciences and to cultivate voluntary judgment skills.
In this class, you will study physical chemistry, which is the basic principle to understand chemical reactions and life phenomena. The basics of physical chemistry have been studied in high school, but in this class you will learn more deeply and broadly, specifically the basics of thermodynamics, chemical kinetics, and quantum mechanics.