学部・大学院区分学部
時間割コード0024524
科目区分基礎セミナー
科目名 【日本語】基礎セミナーB
科目名 【英語】First Year Seminar B
主担当教員 【日本語】児玉 英明
主担当教員 【英語】KODAMA Hideaki
単位数2
開講期・開講時間帯Ⅱ 木曜日 5時限


本授業の目的およびねらい
本ゼミナールは、「論文とはどのような文章なのか」といった初歩から始めます。大学での学びは、「聴く」ことや「読む」ことといった受動的な学びに、「問う」ことや「書く」ことといった能動的な学びが伴って、初めて完結します。本ゼミナールでは、「考えるという行為」と「書くという行為」の相関を論じた教科書を用い、大学で学ぶためのリテラシー能力の向上に努めます。後半は、アメリカ大統領選挙における「トランプ旋風」を題材にして、複眼的思考法を実践し、レポートを作成します。
授業の構成
1.「類似からの議論」に反論することで論理的思考力を高める(反論文の書き方①)
2.「類似からの議論」に反論することで論理的思考力を高める(反論文の書き方②)
3.「問い+答え」の型をとった文章を書く練習(小論文の書き方①)
4.「問い+答え」の型をとった文章を書く練習(小論文の書き方②)
5.問いの二形態と問いのブレイクダウン(知的複眼思考法①)
6.概念レベルで考える(知的複眼思考法②)
7.「考える」とは「個別・具体的なことがら」と「一般的・抽象的なことがら」との往復運動
(新聞の人生相談を教材とした小論文)
8.レポート執筆のためのスタディスキル(文献検索法、WORDの使い方、脚注・参考文献の書き方)
9.関係論的なものの見方と逆説の発見(知的複眼思考法③)
10.「問題を問うこと」を問う -メタを問う-(知的複眼思考法④)
11.新書精読とプレゼンテーション(なぜ、トランプは大統領になれたのか?)
12.新書精読とプレゼンテーション(トランプを支持している人はどのような人か?)
13.新書精読とプレゼンテーション(今、アメリカ社会で何が起こっているのか?)
14.グループ・ディスカッション (NHKスペシャル「揺らぐアメリカはどこへ 混迷の大統領選挙」)
15.課題レポートの発表(知的複眼思考法⑤)
履修条件・関連する科目
「高校で小論文の勉強をしてこなかった」「レポート課題が出されたが参考文献の探し方がわからない」、「WordやPowerPointといったパソコンの基本スキルが身についていない」といった1回生を対象にして、「高校の学び」から「大学の学び」への移行を促します。
成績評価の方法と基準
本講義は、少人数講義であるため、授業での発表と課題の提出を重視します。
授業の進行に沿って、小論文の課題を6題程度出題し、添削指導を行います。
教科書・テキスト
苅谷剛彦『知的複眼思考法』講談社、2002年。
金成隆一『ルポ トランプ王国』岩波新書、2017年。
参考書
岡田寿彦『論文って、どんなもんだい 考える受験生のための論文入門』駿台文庫、1991年。
香西秀信『反論の技術・実践資料編 学年別課題文と反論例』明治図書、2008年。
清水幾太郎『論文の書き方』岩波新書、1959年。
戸田山和久『新版 論文の教室 レポートから卒論まで』NHK出版、2012年。
山田ズーニー『伝わる・揺さぶる!文章を書く』PHP新書、2001年。
注意事項
授業は講義ノートを配布して進めます。
毎回、『知的複眼思考法』を持参してください。
前半は大学生に求められる「論文の読み方・書き方」を修得します。
後半は「トランプ大統領」をテーマに、問いの立て方や展開のしかたを学び、レポートを執筆して発表を行います。
Word、PowerPointを使うことがあるので、パソコンを用意してください。
本授業に関する参照Webページ
担当教員からのメッセージ
大教室で静かに講義を聴くのではなく、「先生や仲間と議論したい」、「自分の問題関心をレポートにまとめたい」といった主体的な学生を対象とします。