学部・大学院区分学部
時間割コード0024510
科目区分基礎セミナー
科目名 【日本語】基礎セミナーB
科目名 【英語】First Year Seminar B
主担当教員 【日本語】池永 英司
主担当教員 【英語】IKENAGA Eiji
単位数2
開講期・開講時間帯Ⅱ 木曜日 5時限


本授業の目的およびねらい
本授業科目は,初年次生を大学教育へ導入し,自立した学習能力を身につけるとともに,文・理に共通した基礎的学力や技能を養うために,多面的な知的トレーニングによって,コモンベーシックとしての読み,書き,話す能力のかん養を図るとともに,真理探究の方法と面白さを学ぶことが目的である。
本セミナーのテーマ:科学技術の社会への寄与 ーシンクロトロン放射光科学ー
物質・材料の評価法として、研究が進んでいる放射光計測の基礎から最新研究までを幅広い研究分野を通して概説する。近年の放射光科学が社会へどう寄与しているのかを学ぶ。
授業の構成
物質・材料の評価法として、重要なツールである放射光計測の基礎から最新研究までを幅広い研究分野を通して概説し、放射光科学に関する基礎を習得する。「(放射光を利用した)科学が、どのように社会貢献を果たすことができるのか」について理解を深め、講義終了時には各自に現在問題となっている科学現象を見出して発表し、その解決法としてのアイデアを議論する。講義は下記ように進め、適時各テーマの問題を議論する。
1. オリエンテーション(講義の進め方の説明と履修生数によりグループ分け)
  シンクロトン放射光とは?(なぜ物質・材料の評価に放射光が有用であるか)
2. 物質・材料の評価の解説
(放射光を利用した評価法である回折・散乱・分光・イメージングの原理)
3. 物質・材料の評価の具体例1「環境科学・産業への応用」
(自動車触媒や水素吸蔵合金、環境浄化植物の研究について)
4. 物質・材料の評価の具体例2「物質科学への応用」
(IGZO透明半導体やDVD材料の高速書換の原理や不揮発性メモリの高耐久性の研究について)
5. 物質・材料の評価の具体例3「高圧・地球科学分野への応用」
(地球深部(高温高圧環境下)の物質構造研究について)
6. 物質・材料の評価の具体例4「生命科学分野への応用」
(筋肉の動作原理、光合成の原理及び医学利用の現状について)
7. 情報収集、検討(社会問題における科学的アプローチの検討、テーマ決め)
8. 最終発表 およびレポート作成・提出
履修条件・関連する科目
文系理系は問わないが、普段からスマートフォン等の電気機器が作動するメカニズム、省エネルギーや地球環境問題に興味を持っていればより好ましい。
成績評価の方法と基準
出席、議論への意欲的な参加態度、発表等の意見をまとめたレポートについての評価をそれぞれ1/3ずつとする。履修取り下げ制度を用いることができる。取り下げの申請期限は10月末日。
教科書・テキスト
講義で資料テキストを配布する。
参考書
日本物理学会編「シンクロトロン放射」(培風館)
日本放射光学会編「放射光が解き明かす脅威のナノ世界」 (講談社)
国内外放射光施設の各web site
その他の論文等はその都度紹介していきます。
注意事項
少人数でのグループ活動(調査・学習・議論など)を基本とするので、無断欠席しないこと。また講義時間外でのグループ活動を円滑にするため、相互に連絡先を交換する。文献や情報の収集と議論のために、無線LAN通信機能を有するノートPCやタブレット端末等を持参すると、効率的です。
本授業に関する参照Webページ
https://www.youtube.com/user/spring8channel
担当教員からのメッセージ
入学後のガイダンスで説明がある「情報セキュリティ研修」を済ませ、学内のコンピュータ端末と学
内無線LANサービス「NUWNET」を使える様にしてから講義に臨むと、文献調査・検討・議論の効率が良い。

Theme of this seminar: Contribution of science and technology to society
ーSynchrotron radiation scienceー
As a method of evaluating various materials, we will outline from the basics to the latest research of synchrotron radiation measurement, through a wide range of research fields. Learn how recent synchrotron radiation science has contributed to society.