学部・大学院区分学部
時間割コード0024122
科目区分理系教養科目
科目名 【日本語】物質と科学
科目名 【英語】Science of Materials
主担当教員 【日本語】古賀 伸明
主担当教員 【英語】KOGA Nobuaki
単位数2
開講期・開講時間帯Ⅱ 木曜日 1時限


本授業の目的およびねらい
本授業科目は,自然科学系分野の諸現象について,それらの諸現象を学際的,総合的に分析,把握する能力を育むとともに,他の学問分野との関連性について理解することが目的である。
分子や物質の性質の性質を決めるのは、量子力学の法則にしたがう電子の運動であり、計算機シミュレーションによって電子の運動の基本方程式を解けば、物質の性質を知ることができる。本講義では、実際に量子化学計算・分子シミュレーションを行い、量子化学や計算化学の考え方を直感的に理解し、物質の現象を学際的に把握する力を養う。
授業の構成
 以下の内容について情報学部の3名の教員(古賀伸明・長岡正隆・井内哲)が分担する。授業前半では、スマートフォン・タブレット端末(iOS, Android)のアプリもしくはPCブラウザから計算サーバにアクセスして量子化学計算の実習を行う。

§1.およその理解!…計算実習を通じて分子・物質とは何かを理解する。
1.電子は粒子?それとも波?
2.分子を支配する風変わりな波(分子軌道)
3.分子軌道から求められるもの
4.分子の構造を決めるもの
5.分子・物質の性質を決めるもの
6.分子の色を決めるもの
7.化学反応を予測する
8.分子は動く!1 −分子の位置エネルギーと分子力場−
9.分子は動く!2 −分子シミュレーション−
10.分子は集まって働く!
11.おわりに

§2.そして実践!
 分子の大きさに制限はあるが、興味のある分子や物質について実際に計算を行いその分子についての理解を深める。スマホやタブレット、ブラウザ上でのヴィジュアル化を通して、より直観的な理解を深める。
履修条件・関連する科目
 高校「化学」程度を履修していることが望ましいが必須ではない。演習中心の授業のため,受講者数を28名(サブラボBの収容人数)に制限する。
成績評価の方法と基準
成績は,計算実習や演習のレポート(40%)と各担当教員のレポート試験(60%)から判断する。履修取下げの際に届けを必要としない。出席状況が7回に満たない時は 「W(欠席)」として扱う。
教科書・テキスト
講義資料を配布する。
参考書
平山令明著、『はじめての量子化学—量子力学が解き明かす化学の仕組み』(ブルーバックス B-2090)(講談社)
注意事項
NUCTを通して配布する講義資料をダウンロードして予習しておくこと。授業時間は限られているため、演習問題は受講後復習しておくこと。
本授業に関する参照Webページ
担当教員からのメッセージ
The properties of molecules are determined by the energy and distribution of the electrons in the molecules. Because electrons are in motion according to the laws of quantum mechanics, the properties of molecules can be clarified by solving the fundamental equations of quantum mechanics. In this lecture, we will perform computer simulations (quantum chemical calculations and molecular simulations), to develop the ability to intuitively understand the concepts of quantum chemistry and computational chemistry.