学部・大学院区分学部
時間割コード0021125
科目区分理系基礎科目
科目名 【日本語】微分積分学Ⅱ
科目名 【英語】Calculus II
主担当教員 【日本語】太田 啓史
主担当教員 【英語】OHTA Hiroshi
単位数2
開講期・開講時間帯Ⅱ 月曜日 1時限


本授業の目的およびねらい
定量的変化を記述・分析する数学の分野が解析学であり,その中心的方法は微分・積分である。これらの方法は自然科学において必須の研究手法であるが,近年はさらに社会科学などにも広く応用されている。本科目は通年講義の後半として,多変数微分積分学の基本を理解し,様々の計算に習熟して応用できるようになることを目的とする。
特に,多変数関数のグラフなどを通して幾何学(空間)的イメージ,線形代数と結び付いた理解を重視する。
授業の構成
以下の授業内容は標準的に教えられるものであり,講義の順序を示すものではない。また,クラスによっては,さらに進んだ内容が教えられる場合もある。実際の講義予定は別に提示する。

1。多変数関数の極限と連続性
多変数関数(特に2変数関数)の極限に関する基本的事項と連続関数の基本性質を学ぶ。
(キーワード)ユークリッド距離,点列の極限,多変数関数の極限と連続性
(発展的内容)近傍,開集合,閉集合,連続関数の性質
2。多変数関数の微分法
多変数関数(特に2変数関数)について微分法の基礎を理解する。さらにそれを用いて,平面上の関数の様々な性質について調べられるようにし,極値問題などへの応用を学ぶ。
(キーワード)偏微分と方向微分,合成関数の偏微分,テイラーの定理,高階偏導関数,極値問題
(発展的内容)全微分,接平面の方程式,座標変換,勾配ベクトル,二次形式としてのヘシアン,陰関数定理,ラグランジュの未定乗数法,多変数関数
3。多変数関数の積分法
重積分の意味を理解し,累次積分による積分計算に習熟する。さらに,極座標変換などの例を通して,変数変換とその重積分への応用を学ぶ。
(キーワード)重積分,累次積分,変数変換,ヤコビアン
(発展的内容)積分順序交換,曲面積と体積,(多変数)広義積分,線積分,グリーンの定理
履修条件・関連する科目
高校数学,微分積分学Iの内容を既知とする。微分積分学Iとあわせて完結した講義となる。
成績評価の方法と基準
対面試験を実施した場合、基本的に期末試験の結果による。レポートおよび中間試験を行なった場合にはその結果を加味する。対面試験が実施できない場合は、期末試験の結果を重視しつつ、レポートおよび中間試験の内容を総合して評価する。なお、期末試験に欠席した場合のみ、欠席(W)とする。履修取り下げにあたり、特に履修取り下げ届を必要とはしない。詳しくは初回講義の際に説明する。
教科書・テキスト
三宅敏恒 入門微分積分 培風館
参考書
高木貞治 解析概論 岩波書店
杉浦光夫 解析入門I 東京大学出版会
注意事項
状況は日々変わるので、具体的な講義方法についてはNUCTで追って通知する。
対面講義の場合、遅刻厳禁。これは道徳の問題ではなく、講義内容を理解する上で重要です。
講義時間は限られてるので、自宅での復習・演習が特に不可欠です。日頃からよく復習し、一つ一つ理解を積み重ねわからないことを累積していかないことが肝要です。科学の学習は、積み重ねの上に成り立っています。
また、オンラインで試験を行う場合、状況によってはZoom等を併用することがある。詳しくはNUCTを通じて通知する。
本授業に関する参照Webページ
担当教員からのメッセージ
The goal of this course is to understand the basics of analysis of functions in several variables. In particular, students learn the geometrical intuition of the graphs of functions in several variables in veiw of linear algebra.