2019年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20190022423

●科目区分
言語文化Ⅰ

●科目名
英語(中級)
●主担当教員名
山本 幸一

●単位数
1単位

●開講時期
Ⅱ期
火・4
●対象学部
医(医)



●本授業の目的およびねらい

本授業は、学術的な英文に関する基礎的なリーディング能力とライティング能力の養成を目的とする。そのねらいは、研究拠点大学である名古屋大学の学生にふさわしい学術英語を使いこなす能力を身につけるところにある。論理的な英文のカギとなるエッセイの構造に着目し、目的に応じて必要な情報をいかに読みとるか、また逆に、自分の考えをその根拠とともにいかに説得力ある論理的な英文に組み立てるかを学ぶ。将来、専門の論文を英語で読んだり書いたりする時に、指針となる英文構成法の基礎、および実際に役立つ英語表現を多く習得する。

●履修条件あるいは関連する科目等

特になし。

●授業内容

基礎で学んだ上に、更に、読解・作文を行う。教科書の課に沿って、本文のリスニングおよび内容理解、精読、原稿の作文とプレゼンテーションを深める。教科書の指定された部分を、予習・復習すること。次の点を銘記して欲しい。
1. 「言語の本質は音声である」。日本人の言語認識は視覚中心であり、日本語は音声的に平易な言語である、他方、言語の本質は音声であり、日本人の外国語習得には音声の障害が付きまとう。また、英語の正確な理解のためにも、音声の習熟が重要であり、音声的なバックボーンの養成を目指す。
2. 「ライティングは建築である」。日本語の文章は、設計図の不明なものが多く、「何が言いたいのか分からない」文章になりがちである。英語を学習することで言葉を客観的に見る姿勢をもち、文章を論理的に構築して提示する構成技術の習得を目指す。
3. 「ライティングは技能であり、学習が必要である」。ライティングは日常会話以上の深いレベルの伝達手段であり、自然に身につくものではない。使用する表現を吟味し、精密に論を組み立てることを目指す。

●成績評価の方法

対面授業(50%)では、およそ次の割合で評価する。毎回の出席・授業への貢献度(15%)中間考査(15%) 考査(20%)。これに課外学習とTOELF-ITPの評価(50%)を加える。下記の注意事項を参照。

●教科書

CNN Student News (1), 関戸冬彦, 小暮正人, Jake Arnold, Ken Ikeda
朝日出版社, 2013. ISBN978-4-255-15524-1 C1082  


●参考書

英和、和英、英英辞典(毎回、持参すること)。DVD、CDによる英語の視聴。 

●注意事項

対面授業に加え、課外学習として、英語(中級)用「ぎゅっとe」リーディングを課し、その消化率に基づく評価を授業全体の評価の20%とする。またTOEFLITP (Reading)およびCriterionの評価を30%とする。なお、5回以上欠席をした場合、「欠席」の評価がつく。履修取り下げ制度は採用しない。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

課外学習の説明資料は、アカデミック・イングリッシュ支援室のサイト ( http://elearn.ilas.nagoya-u.ac.jp/access/ ) からダウンロードすること。

英語の学習には二面がある。一方で、「学習(learning)」。文字媒体である「読む」「書く」と「文法」を通した、言語への「意識化(consciousness raising)」が、英語の習得に重要である。他方で、「訓練(training)」。単なる「知識(knowledge)」ではなく、活用できる「技能(skill)」にするために音声活動を豊富に行い、文法知識を「自動化(automatization)」すると同時に、日本語の介在なく、「音声と意味の直接連想(direct association)」を可能にして、英語だけでイメージが浮かび意味が理解できるようにしたい。「話されるスピード」と「音の崩れ」に慣れるには、数千時間以上の音声体験が必要である。授業以外にも、毎日、英語に耳を傾ける習慣を身につけて実践したい。「発音は、外国語学習者にとって最大の難関であり、自然な会話は、学習の最後でやっと達成される。母語と外国語の習得は、正反対の方向を向いている」(ヴィゴツキー)


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