●本授業の目的およびねらい
著作権や特許権などの知的財産権は、科学技術(特にデジタル技術)の発展を背景に、今や、一般市民の生活にも大きな影響を及ぼすものとなっています。本セミナーでは、知的財産権を素材として、問題を発見し必要な調査を行う能力、他人に自分の考えを分かりやすく伝える能力、他人との建設的な議論の中でより良い答えを見つけ出す能力を涵養することを目指します。
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●履修条件あるいは関連する科目等
セミナーに主体的に取り組める学生の参加を期待します。
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●授業内容
勉強や趣味のため本の一部をコピー機で複写する。スマートフォンやPCに流行の音楽や映画をダウンロードする。観光地で、特徴的な建築物の写真を撮る。学園祭で演劇を行う。好きな小説のキャラクターを絵に描いてみる。皆さんは、これらの行為をしてみたことがあるのではないでしょうか?これらはすべて、「著作権法」に関係しています。また、周りを見渡せば発明があふれていて(たとえば、車、風邪薬、スマートフォン)、それらには「特許法」が関係しています。ほかにも、好きなブランドのある人や、Nagoya Universityのロゴの入ったボールペンを使っている人は、「商標法」に興味を持つきっかけを既に手にしています。 音楽、小説、漫画、映画、建築、科学技術(発明)、ブランド品、さらには植物の新品種や実用品のデザインなどは、みなさんの身近にある「知的財産」です。皆さんは、自分がこれらの「知的財産」を創作することもあれば、また、他人が創作した「知的財産」を利用する(コピーする、変更を加えるなど)こともあるでしょう。「知的財産」の創作も、利用も、知的財産法によって規律されています。本セミナーでは、知的財産法の諸論点の中から、皆さんの生活に密接に関連するトピックを中心に取り上げ、それらに法的にアプローチします。 取り扱うテーマや文献については、参加者の人数と興味関心を踏まえ、セミナー初回に、相談の上で決定します。基本的には、担当グループ又は担当者による報告の後、参加者全員による質疑・応答、という形で進める予定です。事案及び参加者の希望によっては、ディベート風な構成をとる回を設けるかもしれません。 報告の際には、レジュメを作成し、配布してください。報告者が入念な準備を行うのは当然として、報告者ではない受講者も、事前にそのテーマについて予習し、漠然としていてもよいので、自らの考えを発言できるように準備してきてください。報告の準備や議論への積極的な参加を通じて、全員が、これからの大学生活で役に立つ力を身につけることができることを、期待しています。
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●成績評価の方法
出欠、報告内容、議論への参加、報告に基づく期末レポートを総合して評価します。 学期途中で履修の取りやめを希望する場合は、担当教員の許可を必要とします。 欠席の回数が4回以上の者、及び、期末レポートを提出しない者は「F」とします。
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●教科書
必要に応じて指示します。
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●参考書
セミナーの初回に受講者の興味関心を聞き取りし、それに合ったものを適宜紹介します。
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●注意事項
・報告テーマ決定のため、初回には必ず出席してください。 ・毎回持参してもらうものについても、初回に説明します。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
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