●本授業の目的およびねらい
セミナーのテーマ:学力テストを分析する 日本では、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、「学力低下」論や「ゆとり教育」批判論が盛んに展開された。そして、文部科学省は2007年から、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)を悉皆方式で実施している。これ以降、日本の学校は「学力フェティシズム」とでも言うべき状況に覆われ、「学力」向上一辺倒の競争主義・管理主義が強まり、学校教育を歪めている。国際的にもPISAやTIMMSなどの学力調査が行われている。このセミナーでは、それらを客観的に捉え直しながら、学力とは何かを考える。
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●履修条件あるいは関連する科目等
本セミナーでは、参加者自身が文献読解等について主体的にレポートし、共同討議によって内容理解を深めていくほか、共通課題を設定してグループでの課題探求を行う。そのため、授業時間外での学習活動・打ち合わせの時間を確保すること。
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●授業内容
(1) 学力及び学力テストに関する基本的な理解の獲得 (2) 文献・資料を用いた学力・学力テストの考察 (3) グループ研究とその成果の発表 (4) 研究ツールの利用方法の習得
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●成績評価の方法
出欠やセミナーへの参加の積極性、レポート、課題研究発表など総合的な学習状況により判断する。学期途中で履修の取りやめを希望する場合は、文書により申し出ること。授業開始4週間経過後に取りやめた場合は、「F」と評価する。
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●教科書
資料を配布する。
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●参考書
・北野秋男『日米のテスト戦略―ハイステイクス・テスト導入の経緯と実態』風間書房、2011年 ・北野秋男『現代学力テスト批判―実態調査・思想・認識論からのアプローチ』東信堂、2018年 ・雑誌『教育』『人間と教育』掲載の諸論文
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●注意事項
学力テストや学校教育をめぐる新聞記事やニュース、最新の研究成果等が出されている。常に関心を持ちながら情報をつかむ努力をしてほしい。
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●本授業に関する参照Webページ
http://www.nier.go.jp/kaihatsu/zenkokugakuryoku.html http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/index.html https://timssandpirls.bc.ed
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
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