●本授業の目的およびねらい
大学生として磨いていくべき「知」の基礎スキルを学びます。誰かが大切だと言った知識を、単に受け身の姿勢で覚えることは、大学における学びとは言えません。社会にある様々な問題に自ら接近し、それに対して適切な方法で情報を集め、情報の批判的検討を行うこと。そして、他者(特に社会的背景を共有していない他者)に対して、十分な情報に基づく、論理的に筋の通った説明を提供したり、他者とのコミュニケーションを通して自己の知識や見解を鍛えたり、あるいは他者とともに考えたり決定を行うこと。こうした主体的で能動的な「知」の営みの基礎を学んでいきます。
|
●履修条件あるいは関連する科目等
とくにありませんが、シラバスをよく読んで、講義内容に関心があることを確認の上で履修してください。
|
●授業内容
前期:コミュニケーション・知的生産の基礎 以下のテーマで、グループ学習を行う。 I.コミュニケーション・ワークショップ 1.オリエンテーション:「伝える」イメージづくり 2.「伝える・受け取る」ワークショップ 3.共通点の少ない他者との共存の作法としてのコミュニケーション 4.テーマ・ディスカッション(1)情報や意見を持ち寄る 5.図書館の使い方・文献の調べ方(中央図書館) 6.テーマ・ディスカッション(2)情報の集積と構造化(ブレインストーミングとKJ法) II. 知的生産・ワークショップ 1.大学的な学びとは何か 2.①「問い」を立てる 3.②記録や文献を調査する 4.③図書館の使い方(部局図書館) 5.④文献を「読む」 6.⑤文献を「紹介する」:レジュメの作成 7.⑥文献を「紹介する」:プレゼンテーション 8.ふりかえり
|
●成績評価の方法
活動への参加の積極性、クラスディスカッションへの貢献度、講義中に指示する提出物のクオリティ、その他、詳しくは講義内で説明する。
|
●教科書
|
●参考書
平田オリザ(2001)『対話のレッスン』小学館. 梅棹忠夫(1969)『知的生産の技術』岩波書店(岩波新書). 外山滋比古(1986)『思考の整理学』筑摩書房(ちくま文庫).
|
●注意事項
|
●本授業に関する参照Webページ
|
●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
主体的な学習を行うためには、様々な問題に関心を張り巡らす「アンテナ」が必要です。自分の関心のあるテーマがわかっている人は、それについて、信頼できるメディアや図書などで、日ごろから情報を集めるようにしてください。そうしてたまった情報がやがて発酵し、研究の種(問い)となります。自分の関心がまだはっきりしない人は、様々な領域、ジャンルの本を広く読んでみてください。なぜだかよくわからなくても面白いと思ったところ、何か引っかかったところが、あなたの関心のありか(少なくともそれに近いところ)です。自分の学びの種をゆっくり温める作業は楽しいものです。時間のある1年生の間に、ぜひそうした作業を行ってほしいと思います。
|