●本授業の目的およびねらい
歴史をひもといてみますと、数学と物理は互いに大きく影響をおよぼし合いながら発展してきたことが分かります。19世紀以前ですと、ニュートン力学と微分積分や位相幾何学、電磁気学とベクトル解析などが代表的なものです。20世紀そして今世紀になると、その関係は更に深くなってきています。ですから、現代数学をより良く理解するためには、物理を全く無視する訳にはいきません。 本講義では、数学と物理の関わりについて、高校や共通教育ではやらない20世紀の物理(相対論や量子論)を題材に紹介します。
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●履修条件あるいは関連する科目等
教養の線形代数、微分積分でやった具体的な計算ができる事。 物理は特に仮定しない。
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●授業内容
講義の内容は,相対論や量子論の初歩とそこに登場する数学の解説で、具体的には次の様な事を予定している:
Part I. 相対論: ローレンツ変換、時空図、ミンコフスキー空間
Part II. 量子論: 光の2重性、波動関数、ヒルベルト空間、フーリエ変換、固有値問題、デルタ関数、不確定性原理、双対性
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●成績評価の方法
修取り下げ制度を採用する。 数回のレポート(講義中に出す演習問題など)を判断材料にして評価する.
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●教科書
教科書は特に用いない。参考書は、例えば, テイラー、ホイラー著、時空の物理学 相対性理論への招待、現代数学社 朝永振一郎、著作集第8巻”量子力学的世界像”に集録の”光子の裁判”、みすず書房
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●参考書
砂川重信著、物理の考え方4、5 量子力学の考え方、相対性理論の考え方、岩波書店、 野村昭一郎著、量子力学入門、コロナ社。以上の入門書の他に数学科向には例えば、 前原昭二著、入門 現代の数学4、線形代数と特殊相対論、日本評論社 清水明著、新物理学ライブラリ 別巻2、新版 量子論の基礎、サイエンス社
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●注意事項
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
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