●本授業の目的およびねらい
いじめ、「生徒心得」問題、学級崩壊等の様々な学校病理は、学校内の問題として捉えられがちですが、実際には複雑な現代社会のあり方と密接に関わっています。本授業は、こうした「学校病理現象」を手がかりとして、教育と現代社会との関わりについて追究することを目的としています。授業では、今日の教育改革に関する内外のトピックスを多面的に検討するとともに、我が国における公教育システムの枠組みを理解し、社会問題として教育問題を分析する「視点」の形成をめざします。
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●履修条件あるいは関連する科目等
本授業の内容に関心があり、問題意識を持って授業に参加できる人を求めています。
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●授業内容
1.オリエンテーション〔本授業について、担当者の紹介〕 2.教育をみる視点の転換:生徒の視点から教育学を学ぶ者としての視点へ 3.学校病理の問題構造(1)〔学校病理現象の顕在化〕 4.学校病理の問題構造(2)〔いじめ問題の事例分析(1)〕 5.学校病理の問題構造(3)〔いじめ問題の事例分析(2)〕 6.学校病理の問題構造(4)〔いじめ問題の事例分析(3)〕 7.教育経営をめぐる改革(1)〔教育改革の動向〕 8.教育経営トピックスの検討(1)【課題研究:問題意識とテーマ設定】 9.教育経営トピックスの検討(2)【課題研究:先行研究整理】 10.教育経営をめぐる改革(2)〔学校評議員制度、学校運営協議会制度〕 11.教育経営をめぐる改革(3)〔校長・教頭資格要件の緩和、学校評価〕 12.教育経営をめぐる改革(4)〔学校組織運営体制の強化、「チームとしての学校」〕 13.教育経営トピックスの検討(3)〔研究発表(1)〕 14.教育経営トピックスの検討(4)〔研究発表(2)〕 15.教育経営トピックスの検討(5)〔研究発表(3)〕 授業では、問題を理解しやすくするために適宜、視聴覚教材や具体的な事例を用います。
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●成績評価の方法
出席及び授業参加度(40%)、提出課題・研究発表(60%)の総合評価。学期途中で履修の意思がなくなった場合、履修取り下げ届を提出する必要があります。
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●教科書
テキストは特に指定せず、配布資料により授業を行います。
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●参考書
第1回授業時に主要参考文献一覧を配布するとともに、適宜紹介します。
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●注意事項
授業では、小グループでの意見交換を行うことがあるので、積極的に自分の意見を述べてください。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
質問等あれば、授業者に直接連絡をとっていただいても構いません。 授業開始前に学習したい人には、以下の文献をお勧めします。 ・小島弘道編著『学校経営』(教師教育テキストシリーズ8、学文社、2009年) ・窪田眞二・木岡一明編著『学校評価のしくみをどう創るか-先進5カ国に学ぶ自律性の育て方』(学陽書房、2004年) ・佐古秀一・曽余田浩史・武井敦史『学校づくりの組織論』(学文社、2011年) ・佐藤一子『子どもが育つ地域社会』(東京大学出版会、2002年) ・篠原清昭編著『学校改善マネジメント-課題解決への実践的アプローチ-』(ミネルヴァ書房、2012年) ・志水宏吉『公立学校の挑戦-「力のある学校」とはなにか-』(岩波書店、2003年) ・高見茂・服部憲児編著『教育行政学提要(平成版)』(協同出版、2016年) ・高見茂・服部憲児編著『教育経営』(協同出版、2017年)
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