2019年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20190025317

●科目区分
理系基礎科目(理系)

●科目名
化学基礎Ⅱ
●主担当教員名
野呂 篤史

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅱ期
金・3
●対象学部
工(土建)



●本授業の目的およびねらい

エネルギー移動や変換などを系の巨視的視点からを取り扱う学問である熱力学を学びます。本科目を受講することで、熱力学の基本が分かるようになります。

●履修条件あるいは関連する科目等

化学基礎I

●授業内容

1.熱力学第一法則(教科書6章):系、状態量、内部エネルギー、仕事、熱
2.エンタルピー(教科書6章):熱容量、標準反応エンタルピー、標準生成エンタルピー、ヘスの法則
3.熱力学第二法則(教科書7章):可逆過程、断熱可逆変化、ポアソンの式
4.カルノーサイクル(教科書7章):熱効率、クラウジウスの不等式、エントロピー増大の原理
5.エントロピー(教科書7章):転移エントロピー、混合のエントロピー、ボルツマンの関係式、熱力学第三法則
6.自由エネルギー(教科書7章):ギブズエネルギー、ヘルムホルツエネルギー、最大の非膨張仕事、最大仕事、熱力学の基本式、マクスウェルの関係式、ギブズ-ヘルムホルツの関係式
7.化学ポテンシャル(教科書7章、8章):部分モルギブズエネルギー、相平衡、自由度、ギブズの相律、クラペイロンの式
8.相図(教科書8章):クラウジウス-クラペイロンの式、てこの規則、分留、共沸混合物、相分離
9.化学平衡(教科書9章):濃度平衡定数、質量作用の法則、圧平衡定数、熱力学的平衡定数、活量、ルシャトリエの原理、標準反応ギブスエネルギー、ファントホッフの定圧平衡式
10.溶液(教科書11章):溶媒、溶質、モル分率、モル濃度、蒸気圧、ラウールの法則、ドルトンの法則、理想溶液、理想希薄溶液、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧、ファントホッフの式、束一性(余裕があれば電池と起電力(教科書10章)も扱います)
◎講義の最後に毎回小テストを行います。講義で扱う範囲を積極的に予習してきてください。
◎毎回、資料を配布する予定です。授業の復習に役立ててください。
◎講義だけでなく、演習(答合せ込)も3~5回程度行います。

●成績評価の方法

期末試験(65点)、演習・小テスト及び受講態度(35点)、計100点満点の60点以上で、本科目の目的である熱力学の基本的な理解ができたとみなし、合格とします。学期途中で履修意思がなくなった場合は、履修取り下げ届を提出する必要があります。

●教科書

野村浩康・川泉文男 共編 
「理工学系学生のための化学基礎 第7版」(学術図書出版社)
ISBN-13: 978-4780603514

●参考書

アトキンス著、千原秀昭・中村亘男訳 「アトキンス 物理化学 上」(東京化学同人):詳細に記述されています。
岡崎進著 「物質の熱力学的ふるまいとその原理 -化学熱力学-」(サイエンス社):とても分かりやすく書かれています。

●注意事項



●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

熱力学は大学理工系で学ぶ基礎中の基礎科目です。その考え方はいろんな研究や応用で用いられています。難しく感じるところもあるとは思いますが、講義および演習を通じて理解を深めておけば、思いがけないところで本科目で学んだことが役に立つと思います。頑張って学びましょう!


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