●本授業の目的およびねらい
医療関係の仕事に将来従事しようとする学生を念頭において、基礎的な物理学の講義を行う。高校までに学んだ物理学の内容が、医療の現場でどのように応用されているのかを理解する。患者を扱うときに必要な力の働き方や、様々な医療機器の動作原理などが物理学の法則で理解できることを学ぶ。また、日常生活を送る上で身近に見られる様々な現象も、すべて物理学と密接に関係していることを学ぶ。
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●履修条件あるいは関連する科目等
なし
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●授業内容
1.測定と物理学 物理学の方法、物理量と単位系、測定 2.質点の力学 速度と加速度、ニュートンの運動法則、エネルギー保存則、摩擦力 3.剛体の力学 トルク、剛体、重心、安定性、看護におけるトルク 4.流体と圧力 アルキメデスの原理、ベルヌーイの定理、気圧、血圧、酸素ボンベ、サイフォン 5.電気の基本 電気の基礎、感電について 6.熱に関する現象 熱膨張、比熱と潜熱、熱と仕事、熱の移動と保温 7.音に関する現象 音波、音の強さと大きさ、ドップラー効果、超音波診断 8.光に関する現象 光の性質、ファイバースコープ、レンズと眼鏡、光学器械、紫外線と赤外線 9.放射線の防護 X線、RI、放射線防護、放射線元素、放射線の単位
・履修取り下げ制度を採用する。 ・学期末試験を受験しないか、レポートの提出率が50%未満であるかのどちらかに当てはまる者は、成績を「欠席」とする。
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●成績評価の方法
レポートの合計点数と期末試験の点数を35:65の割合で足し合わせて100点満点に換算し、90点以上を"S"、80点以上90点未満を"A"、70点以上80点未満を"B"、60点以上70点未満を"C"、60点未満を"F"とする。
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●教科書
平田雅子編著『物理学 (新体系看護学全書 基礎科目) 』(メヂカルフレンド社) ISBN: 978-4-8392-3121-7
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●参考書
真貝寿明著『日常の「なぜ」に答える物理学』(森北出版株式会社) ISBN: 978-4627156111
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●注意事項
ほぼ毎回、宿題として簡単なレポート問題を課し、成績評価の一部とする。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
高校物理の理解度は学生によって様々ですが、講義には高校物理の内容の復習も含まれます。その中でも、高校で学んだときとは違った新しい発見があるように工夫します。いままで物理が苦手で避けてきた人でも、まじめに取り組めば必ず分かるはずです。また質問したり意見を言える機会をつくります。
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