●本授業の目的およびねらい
現代科学技術において重要な基礎分野の一つであるニュートン力学、特に、力学で用いる数学的手法と現実の物体を抽象化した質点の運動について学ぶ。本講義により、力学の基本概念と手法について理解を深めるとともに、力学とその概念を応用した理工系分野を学ぶための基礎学力を養う。
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●履修条件あるいは関連する科目等
工学部の学生は力学IIとともに卒業要件として必修である。
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●授業内容
1.基礎的概念:次元、速度ベクトルと加速度ベクトル、ニュートンの運動の3法則 2.数学的準備:ベクトル演算、運動方程式と微分方程式 3.質点の運動:直線運動、放物運動 4.保存力とポテンシャル:運動量、エネルギー、仕事 5.振動:単振動、減衰振動、強制振動 6.万有引力
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●成績評価の方法
試験(70%)およびレポート(毎回提出、30%)として採点し、60%以上を合格とする。 履修取り下げ制度は採用しない。定期試験を受験しない者は「欠席」とする。
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●教科書
新物理学ライブラリ2 力学[新訂版] (阿部龍蔵著、サイエンス社) 力学Iでは1-4章が対象。残りは力学IIで扱う。
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●参考書
適宜、自分の実力にあった演習問題を行うことを勧める。
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●注意事項
専用のノートを用意すること(ルーズリーフ等は使わない)。毎回、演習問題の一部をレポートとして提出してもらうので、A4レポート用紙を必ず持参すること。 試験は、毎回授業をきちんと受け、演習問題をしっかり解いていれば十分対応できる問題を出すよう努める。
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●本授業に関する参照Webページ
http://orient.genv.nagoya-u.ac.jp/kato/riki30.pdf
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
本授業では、特に以下の4点を重視する。 ○高校物理と大学物理の違いを認識する。 ○演習を通じて、「問題を解く力」「他者にとって分かりやすい解答の書き方」を身に付ける。 ○大学において必要な数学の基本的素養を身に付ける。 ○力学の習得を通じて、工学的なものごとの考え方に触れる。 力学Iは、大学における工学の最も基本となる科目である。ここで、大学の、工学の勉強の仕方をきっちり身につけることで、後の専門科目履修にも必ず役に立つ。せっかく時間を割いて勉強するのだから、形式的な単位取得ではなく、実力をつけることを肝に銘じてほしい。特に、演習にしっかり取り組み、90分間で少しでも進歩しようという意識を強く持ってほしい。
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