2019年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20190024101

●科目区分
文系基礎科目

●科目名
文学
●主担当教員名
加藤 靖恵

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅱ期
木・1
●対象学部
文系



●本授業の目的およびねらい

フロベールの『ボヴァリー夫人』を題材にし、文学テクストの読解方法を学ぶ一方で、19世紀のフランスの歴史,社会,文化と宗教についての知識を身につける。 また文学史全体の展望も習得する。

●履修条件あるいは関連する科目等

特になし。

●授業内容

裕福な農園の一人娘のエマは,田舎の小さな町の心優しい医師に嫁ぎ,静かな幸せを得るが,夢想家の彼女は平凡な生活に満たされることがない。不倫や買い物に依存し,ついには破滅してしまう彼女の生涯の物語を,19世紀フランスの政治社会,宗教,科学の発展,女性教育のあり方など,様々な背景を説明しながら辿る。この小説は技法の上でも,20世紀を先取りする側面があるとされる。フロベールの創作の手法,文体の魅力についても論じ,同時代の他の小説とも比較しながら,文学テクストを味わう訓練も行う。
この小説はしばしば映画化されており,その中でも特に クロード・シャブロル監督の1991年の映画と,2015年公開された『ボヴァリー夫人とパン屋』を取り上げ,テクストと映像の関係についても考察を深める。
教科書はフランス語原書の購入も義務とするが,フランス語を学ぶ授業ではなく,あくまで資料の一部としてである。フランス語の音の魅力,言語の特徴,翻訳の問題について,フランス語未履修者にもわかりやすく説明しながら,授業を進める。

●成績評価の方法

平常点50%+最終レポート試験50%


●教科書

Flaubert, Madame Bovary, GF-Flammarion
フロベール『ボヴァリー夫人』(新潮社文庫)

●参考書

授業中指示する。

●注意事項

教科書は2冊とも指定のものを購入することが受講条件となる。南部書籍で販売。必ず指定の版を準備すること。授業中は積極的に討論に参加することが求められる。毎回授業の最後に簡単なレポートを書く。最終レポートは受講生が授業の内容に即して自由にテーマを設定する。4回以上欠席した場合は,最終レポート提出は受け付けない。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)




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