●本授業の目的およびねらい
私たちは一人ひとり異なるこころを持つと同時に共通したこころも持っている。本授業では、人間理解に関する様々な心理学的理論や研究知見を学ぶことを通して、自分や他者のこころを科学的な視点から理解することを目的とする。具体的には発達、教育、社会、臨床心理学といった諸分野における代表的な理論や知見を取り上げる。心理学的な基礎知識の獲得だけでなく、それらの知識を日常生活や自分の専門分野に活かせるよう各自が考察を深めることが目標である。
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●履修条件あるいは関連する科目等
特になし
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●授業内容
主に以下の内容を予定している。内容は受講学生の興味や関心などに応じて変更する可能性がある。
○自分を信じるこころ、他者を信じるこころ:エリクソンの基本的信頼感と愛着 ○学ぶってどういうこと?:ピアジェの認知発達理論とその理論背景 ○善い悪いの「基準」はどう発達するのか:コールバーグの道徳性の発達 ○やる気を高めるにはどうしたらいいのか:達成動機と原因帰属、学習性無力感 ○第一印象は重要なのか:印象形成と対人認知、対人魅力 ○集団がまとまるとはどういうこと?:集団とリーダーシップ ○こころのバランスをどう保つ?:認知的不協和理論と適応 ○知能は測定できるのか:知能検査が測定しているものとその方法 ○自由になるこころと自由にならないこころ:無意識と適応機制 ○自分のこころを心理テストから考える:自己評価・自己意識と対人関係 ○性格はどう測定するのか:類型論と特性論
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●成績評価の方法
授業内で行う課題や小レポートの提出、および調査への参加(30%)、学期末試験(70%)による総合的な評価を行う。なお、3分の1以上の欠席は「欠席」とする。また、履修取り下げ制度を採用する。
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●教科書
特に指定しない。必要な資料は適宜配布する。
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●参考書
授業中に適宜紹介をする。
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●注意事項
心理学の重要な研究法として実験・調査があり、授業の中でもしばしば触れることとなる。実際に実験や調査を体験することは心理学の研究法の理解にとって重要なことであり、参加依頼をすることがある。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
授業では日常生活の身近なトピックや事例なども提示しながら、人のこころの「面白さ」や「ややこしさ」について考えます。人のこころが関連する様々な問題について、皆さんの専門分野からだけでなく心理学的な視点からも考える力を身につけてほしいと考えています。
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