2018年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20180024522

●科目区分
基礎セミナー

●科目名
基礎セミナーB
●主担当教員名
栁沼 利信

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅱ期
木・5
●対象学部
文系・情(自然・コン)・理・農・工(物工・電情・機航・エネ・土建)



●本授業の目的およびねらい

「セミナーのテーマ:最新知見で生物の進化を考える」
「入門!進化生物学-ダーウィンからDNAが拓く新世界へ-(小原嘉明著)」(中公新書2016年12月刊)を読み解くことを通して、最新の知識をもとに進化生物学を学ぶ。

●履修条件あるいは関連する科目等

中公新書「入門!進化生物学-ダーウィンからDNAが拓く新世界へ-(小原嘉明著)」を読み解くことで、進化に関わる様々な説および具体的な事例・証明方法などを学び、理論的なものの考え方を身に付ける。したがって、教科書は各自持参すること。

●授業内容

*初回に受講者同士で、各人の担当箇所を決める。
*担当者は、担当箇所を事前に調査・学習し、参加者全体に説明する。前担当者が次の発表の司会にあたる。これらを通して、全体で質問・考察し、ゼミを展開し、客観的な能力を養う。

具体的な内容
(1)多種多様な地球生物:1.1.地球生物の顔ぶれ;1.2.動物界のメンバー;1.3.目的を知り尽くしている動物;1.4.計算された行動
(2)自然淘汰による生物の進化:2.1.先駆者たちの考え;2.2.ダーウィンの進化説;2.3.自然淘汰による生物進化;2.4.人間中心主義が生む進化について;2.5.不正確な理解に基づく誤解
(3)進化説の検証:3.1.化石が明らかにする進化的ルーツ;3.2.よみがえる化石動物;3.3.遺伝的変異の検証;3.4.自然淘汰の検証
(4)進化説の発展:4.1.類似器官と進化;4.2.自然淘汰に対する集団の反応;4.3.新種の形成;4.4.進化の判断基準
(5)生殖と進化:5.1.自然淘汰で説明できない形質;5.2.雄と雌の繁殖戦略;5.3.雄の繁殖形質;5.4.雌の繁殖戦略;5.5.雄と雌の相互作用;5.6.配偶システムの進化
(6)利他性の進化:6.1.動物の行動規範;6.2.協力の進化;6.3.血縁淘汰と利他的奉仕の進化;6.4.ハチ目昆虫のワーカーの進化
(7)分子遺伝学が開いた扉:7.1.遺伝子の実体と働き;7.2.突然変異の分子遺伝学的仕組み;7.3.塩基配列の比較;7.4.形態形成に見る進化;7.5.分子進化に起こった革命
(8)進化のもうひとつの肖像:8.1.進化を止めたボディプラン;8.2.多様性の源泉;8.3.遺伝子の個体間交流;8.4.動物の種間交雑;8.5.挑戦する雄;8.6.地球生命の宿命

●成績評価の方法

規定回数以上の出席を前提とし、[努力・意欲]、[発表力・報告書作成能]、[デスカッションへの参加]、[報告書・レポート](各25%)などから評価する。

●教科書

書名:「入門!進化生物学-ダーウィンからDNAが拓く新世界へ-」
著者名:小原嘉明
出版社:中央公論社:中公新書(2016年12月刊)ISBN:978-4-12-102414-5 C-1245

●参考書

特になし

●注意事項

担当課題はもちろんのこと、事前に調べ、質問等に備える。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

他者の意見にとらわれずに、自分の眼で見、自分の頭で考え、自分の力で判断することを学ぶ、これが大学の目的かと思います。そのためには、これまでの生物史、実験というものを通して考えてみる、いわゆるリアリストとしての眼を養うことが大切。


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