●本授業の目的およびねらい
医学に限らず、広く自然科学や社会科学の多くの分野では多種多様なデータに基づいて科学的な議論が行われます。しかし、一言にデータといっても十分信頼できるものもあれば全く信頼できないものもあります。このことから、科学的な議論においては「データを的確に捉える目」をもつことがまず重要といえます。本セミナーでは、医学研究を主に想定して、データの収集と解析に関する基本的な方法に接することで、そのような目を養うことを目的とします。併せて、英語の文献の読み方、文献検索の方法、グループ内での共同作業を通してのコミュニケーション、プレゼンテーション技術等についても学習します。
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●履修条件あるいは関連する科目等
特にありません。
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●授業内容
生物統計学の入門テキスト(英語)を輪読します。受講者全体で一定以上の理解度に達したならば、いくつかのグループに分かれて、特定の医学研究のトピックスについて関係する研究を検索し、データがどのように収集、解析され、どういう結論が導かれているかを整理して、発表してもらいます(グループ単位)。
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●成績評価の方法
総合的な理解度のみならず、自発的な姿勢と議論への積極的参加にも重点をおいて評価する。
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●教科書
コース内で適宜紹介する。
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●参考書
コース内で適宜紹介する。
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●注意事項
特になし
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●本授業に関する参照Webページ
http://www.nagoya-biostat.jp/
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
1990年代に欧米を中心にエビデンスに基づく医療(evidence-based medicine; EBM)という概念が提唱されました。ここでのエビデンスとは、医学研究で収集、解析されるデータに他なりません。本セミナーを通して、過去の医学研究からエビデンスを的確に評価し、願わくは将来日本発のエビデンスを自ら創り出す、そのための第一歩を踏み出してほしいと思います。
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