●本授業の目的およびねらい
セミナーのテーマ:子どもの貧困と戦後日本の教育行財政制度 教育問題の中心的な課題である「子どもの貧困問題」を視点にして、戦後日本の教育行財政をめぐる制度の特質と構造を解明する。きわめて現代的な問題を取り扱いつつ、そうした問題状況を生み出してきた歴史的な規定要因を明らかにし、今後のあるべき制度構想の手がかりとする。 深刻化する現実の問題をわが身のこととして受け止め、最前線の研究課題に主体的かつ共同的に取り組むことによって課題探求能力を養う。
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●履修条件あるいは関連する科目等
本セミナーでは、参加者自身が文献読解等について主体的にレポートし、共同討議によって内容理解を深めていくほか、共通課題を設定してグループでの課題探求を行う。そのため、セミナー時間外での学習活動・打ち合わせの時間を確保できることが条件となる。
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●授業内容
本セミナーの基本的なテーマは、日本で深刻化している「子どもの貧困」問題をとりあげ、制度分析・国際比較等を通じてその構造的な解明をすすめることにある。子どもの貧困問題に関する文献読解を手掛かりにして問題の客観的な状況を確認することからはじめ、現代社会のグローバル化と貧困問題の関係構造ならびに戦後日本における教育行財政制度の特殊な構造を解明する。
1.基本テーマに関する説明、文献・データ収集に関する基礎的理解の促進 2.子どもの貧困問題に関する文献読解(学生各自によるレポート作成) 3.グループ研究課題の設定 4.グループ研究発表
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●成績評価の方法
出欠やセミナーへの参加の積極性、レポート、課題研究発表など総合的な学習状況により判断する。 学期途中で履修の取りやめを希望する場合は、担当教員の許可を必要とする。
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●教科書
阿部彩(2008)『子どもの貧困』岩波新書 阿部彩(2014)『子どもの貧困II―解決策を考える』岩波新書
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●参考書
世取山洋介・新福祉国家構想研(2012)『公教育の無償性を実現する―教育財政法の再構築』大月書店 その他、セミナー中に適宜紹介する。
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●注意事項
子どもの貧困をめぐる新聞記事やニュース、最新の研究成果等が出されている。常に関心を持ちながら情報をつかむ努力をしてほしい。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
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