●本授業の目的およびねらい
本授業では,乳幼児期から成人期までの心理社会的発達の特徴と課題を学ぶことを目標とする。ここでは特に個体としての発達的特徴だけでなく,世代間の相互性,個人と社会的文脈(家庭,学校,社会,文化など)との相互作用や適合性,各発達段階におけるウェルビーイングのあり方,などについて理解を深めることを目指している。特に児童期から青年期までは学校教育の影響を強く受けているため,それに関する諸問題を取りあげる。また,本授業では授業外で実施されている質問紙調査や実験などの心理学研究に参加し,心理学の研究課題や方法について学ぶことも目標とする。
|
●履修条件あるいは関連する科目等
本授業のテーマに関心を持ち,自らの問題として主体的に学ぶ姿勢があること。
|
●授業内容
1.イントロダクション 2.発達心理学の課題と方法 3.乳幼児期(1):愛着形成とその障害 4.乳幼児期(2):認知発達 5.児童期(1):社会性の発達 6.児童期(2):コンピテンスと学習動機づけ 7.思春期・青年期(1):移行期としての発達的課題 8.思春期・青年期(2):親子における共変関係,依存と自立 9.思春期・青年期(3):友人関係 10.思春期・青年期(4):自己,アイデンティティ 11.成人期(1):成人形成期 12.成人期(2):中年期 13.成人期(3):老年期 14.教育・臨床実践における課題 15.まとめ
|
●成績評価の方法
期末試験(60%),授業内容に関するレポート1回(20%),研究参加体験(1回以上)に関するレポート1回(20%)により評価する。
|
●教科書
特に指定しない。
|
●参考書
平石賢二(編著) 改訂版 思春期・青年期のこころ−かかわりの中での発達 北樹出版2011年 小嶋秀夫・やまだようこ(編著)生涯発達心理学 放送大学教育振興会2002年
|
●注意事項
心理学の研究課題と研究方法を理解するために,授業外での実験や調査等の心理学研究に参加し,体験することを求めます。授業中に紹介しますので,各自で興味のある研究に参加してみてください。また,毎回の授業内容に対応する箇所について,参考書等を用いて事前に予習しておくこと。
|
●本授業に関する参照Webページ
|
●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
受講生の皆さんが,この授業を通して,人間の発達課題と歴史性,様々な世代の人がかかわり合うことの意義などについての理解を深め,今まで以上に人とのかかわりを豊かなものにできるようになればと願っています。
|