●本授業の目的およびねらい
本授業では,古典派政治経済学の価格理論と分配理論を概説します。すなわち,諸商品の価格がどのように決まり(価格理論),所得が使用者と労働者との間でどのように分配されるか(分配理論)という経済学上の根本的な問題について,リカードやマルクスから新リカード派,カレツキ派に至る政治経済学の視点に基づき検討することを授業の目的とします。
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●履修条件あるいは関連する科目等
経済学A
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●授業内容
本授業では,以下のようなスケジュールに基づき,政治経済学の基礎理論を紹介し,価格と所得分配の決定メカニズムを考察します。
1. ガイダンス 2. 政治経済学の系譜 3. 経済学の基礎用語 4. 政治経済学の人間観と社会観 5. スミスとリカードの価格理論 6. マルクスの分配論(1) 7. マルクスの分配論(2) 8. マルクスの分配論(3) 9. 新リカード派の価格理論(1) 10.新リカード派の価格理論(2) 11.賃金と利潤の歴史的変化 12.カレツキ派の価格理論(1) 13.カレツキ派の価格理論(2) 14.企業と労使関係 15.まとめ
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●成績評価の方法
定期試験により評価します。定期試験の欠席者のみ「欠席」として扱います。
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●教科書
なし。
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●参考書
必要に応じて授業中に指示します。
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●注意事項
NUCTを通じて,レジュメを毎回配布します(予定)。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
カール=マルクスという名前は誰でも一度は聞いたことがあると思います。その経済学者はしばしば社会主義という言葉とセットで覚えられています。しかし,マルクスの「経済理論」そのものを説明できる人は,それほど多くないはずです。この講義では,マルクスがどのような経済理論に基づいて社会主義経済を志向したのか,そしてマルクスの後にその理論がどのように変質(進化)していったのかを,説明したいと思っています。
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