2018年度 シラバス情報詳細

●時間割コード
20180014202

●科目区分
文系基礎科目

●科目名
心理学Ⅰ
●主担当教員名
川口 潤

●単位数
2単位

●開講時期
Ⅰ期
木・2
●対象学部
文系学部



●本授業の目的およびねらい

人間の行動や判断の背後に潜む心理的メカニズムについて考える。人は自分自身の行動を意識しコントロールしていると思っているが,実際には,意識していない心の過程によって自動的になされていることが多いことが,近年の研究によって明らかになってきた。本授業では,認知心理学や認知科学といった分野における,心のメカニズム解明に関する基礎的研究手法や知見について述べた後,人の心とはいったい何なのかをあらためて考えてみたい。以上の内容の講義によって,心を理解する科学的手法を学ぶことが,この授業の目的である。

●履修条件あるいは関連する科目等

なし

●授業内容

人は,周りの世界は自分が見たとおりであり,また自分が経験したと思っていることは実際に経験したはずだと信じている。しかし,自分が見ている世界と実際の世界は必ずしも一致しておらず,また経験したことがないことがらをあたかも実際に経験したかのように思いこむことがあることが知られている。このような,いわば「心のイリュージョン」とでもいうべき現象の背景にある心のしくみを認知心理学,認知科学の立場から考えていくことによって,人間の心のしくみを解明するアプローチを紹介する。主に,以下のトピックを取り上げる。
○心のイリュージョン:外界(環境)および内界(自分の心)の理解のゆがみ
○視覚のイリュージョン:見えているモノは本当か
○記憶のイリュージョン:体験したと思っていることは本当か
○推論のイリュージョン:人は合理的判断を行っているのか
○心を理解する科学的方法としての心理学:どのようにして心の働きを知るのか
○心への情報処理的アプローチ:認知心理学,認知科学
○意識とは何か:意識の科学的解明は可能か
○心の進化:なぜこのような心のメカニズムが生まれたのか
○日常世界における認知:実験室での研究と日常場面

●成績評価の方法

小レポート(40%).最終試験(60%)

●教科書



●参考書

梅本尭夫・大山正(編著)心理学への招待「改訂版」心の科学を知る サイエンス社

●注意事項

心理学の重要な研究法として実験や調査があり,授業でもしばしば触れることとなる。実際に実験や調査を体験することはこのような心理学の研究法の理解にとって重要なことであり,参加依頼をすることがある。

●本授業に関する参照Webページ



●担当者からの言葉(Webページのみ表示)

人の心の仕組みは,自分自身が「人間」であるためにわかったような気になっていることが多いが,実際には様々な思いこみによるバイアスを受けている。科学的なものの見方を身につけることによって,人の心が必ずしも自分で思っているようには動いていないという「メタ認知」を持ってもらうことが,この授業のもう一つの目的である。一見とらえどころがないように思える「心」について,客観的,科学的に考える力を身につけてほしい。


時間割一覧へ戻る