●本授業の目的およびねらい
スポーツや身体運動は,現代社会に様々な影響を与え,また,われわれの生活にも深く関わる。本講義では,主として心理学の立場からスポーツ事象をとらえ,生涯にわたって スポーツを実践していくこと,身体を動かすことの意味を考える。特に,運動の制御・学 習とメンタルトレーニングの話題に限定し,スポーツを通して,自己を振り返り,自己成 長していくためのきっかけとなることを目標とする。
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●履修条件あるいは関連する科目等
新入生については、「健康・スポーツ科学実習Ⅰ」をあわせて履修することが望ましい。
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●授業内容
第1部 共通授業 大学生活を心身ともに健康に過ごすために必要な基礎的知識と,運動の意義・必要性について,全学生が共通概念を持てるよう,全クラスで同一内容の授業を2回にわたって行う。 具体的には最近問題になっている感染症予防,薬物問題や喫煙・アルコール・生活習慣病,救命救急について,及び生理学,心理学,社会学など様々な観点から見た運動の意義や必要性についての授業を,それぞれ1コマ実施する。 第2部 運動の制御と学習 人間の巧みな運動として,特にスポーツ技能を中心にその制御や学習のメカニズムを考える。一般的な学習理論から運動の学習理論までを紹介し,より効果的な運動の学習方法について考えていく。 1.運動とは 2.運動の学習はどのようにして起こるのか?(フィードバックの実験) 3.観ることから学ぶ 4.イメージトレーニング(イメージ制御能力の測定) 5.自己組織化による学習 第3部 メンタルトレーニング スポーツ場面での実力発揮の阻害要因やその対処法について解説し,日常生活にも応用できる様々な心理技法を紹介しながら,実習していく。 1.メンタルトレーニングとは 2.PPTP(ピークパフォーマンス・トレーニング・プログラム) 2.1 自己分析 2.2 目標設定(実習) 2.3 リラクセーショントレーニング(実習) 2.4 ポジティブ・シンキング
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●成績評価の方法
出席確認を兼ねた小テスト(70%) 最終レポート(30%)
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●教科書
特になし
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●参考書
山本著「複雑系としての身体運動」(東大出版会) 中込・山本・伊藤著「スポーツ心理学」(培風館) 杉原・船越・工藤・中込編「スポーツ心理学の世界」(福村出版) 中込・伊藤・山本編「よくわかるスポーツ心理学」(ミネルヴァ書房)
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●注意事項
特になし
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●本授業に関する参照Webページ
http://www.htc.nagoya-u.ac.jp/~yamamoto/lect/nuideindex.html
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
ヒトが動くことの意味を一緒に考えましょう
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