●本授業の目的およびねらい
セミナーのテーマ:最先端の素粒子実験 素粒子とは何か? 2012年にLHC実験によって発見されたヒッグス粒子を始めとする素粒子は実験的にどう観測されるのか? これからの素粒子物理学はどう展開していくのか?などを受講者同士で議論し、素粒子物理学の面白さを知る。また、皆のこれからの研究活動に不可欠となる、文献を調べる能力、発表能力、討論する能力などを養う。
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●履修条件あるいは関連する科目等
物理学に興味を持ち、興味を持った事を徹底的に調べあげ、調べ上げたことを積極的に議論しようと努力する人たちを歓迎する。
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●授業内容
2012年7月、名古屋大学が参加するLHC実験にてヒッグス粒子が発見され、素粒子物理学の革命が始まった。LHC実験は今の順調にデータを蓄積して更なる新粒子の発見を目指している。素粒子物理学の基本、最先端の素粒子実験の方法、素粒子研究の今後の展開などを調べ上げ、ヒッグス粒子の次には、どんな素粒子現象の発見が期待できるか学ぶ。具体的には、
課題1. 粒子と波の2面性について 量子力学、量子電磁力学 課題2. 素粒子に関して、今わかっている事とこれから明らかになってくること クォークとレプトン、3種類の力、素粒子標準模型、 宇宙と素粒子との関わり 超対称性、余剰次元、暗黒物質 課題3. 素粒子の質量とヒッグス粒子 ヒッグス粒子とはどんな粒子でどうやって発見されたか? ヒッグス粒子の発見の先に何が期待できるか? 課題4. 素粒子実験の方法 最先端の加速器を用いた実験:LHC(ATLAS、CMS)、ILC、B factoryなど ある粒子を作り、その現象を観測する実験:長基線ニュートリノ実験など 宇宙や宇宙線観測による素粒子実験:カミオカンデ実験など に関して調査し、そららをまとめて発表し、受講者間で討論する。最後にセミナーで得た全ての知識をレポートとしてまとめる。
また、実験に参加する教員による最新の研究に関する小話を取り入れ、最先端の国際共同実験の雰囲気を実感してもらいたい。
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●成績評価の方法
履修取り下げ制度を採用します。 出席30%、発表内容25%、討論への参加意欲25%、レポート20%
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●教科書
特に指定しない。必要に応じて資料などを準備する。
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●参考書
各々が必要に応じて文献を探し、皆に紹介する。 教員の方でも、必要に応じてセミナー内で紹介する。 ヒッグス粒子の見つけ方 質量の起源を追う(戸本誠 花垣和則 山崎祐司著、丸善出版、ISBN978-4-621-08617-9)などを参考にすることがある。
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●注意事項
教科書だけにとらわれず、図書館などでいろいろな文献を調査する努力をして下さい。その際、情報元を皆に示して下さい。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
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