●本授業の目的およびねらい
今世紀前半には南海トラフで大地震が発生し、日本社会が破綻するほどの被害が生じるかもしれないとの予測がある。豊かな社会を持続し、被害軽減を図って破綻を回避するために、次代を担う皆さん自身が今後の針路において、「なにをすべきか」「なにを学ぶべきか」を考えるきっかけを作る。
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●履修条件あるいは関連する科目等
とくになし。
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●授業内容
減災連携研究センター、環境学研究科、医学研究科等の教員13名がオムニバス形式で下記の授業を実施する(担当教員名:鈴木康弘、福和伸夫、新井伸夫、鷺谷 威、松田直之、小松 尚、護 雅史、飛田 潤、田代 喬、山岡耕春、室井研二、武村雅之、高橋 誠)。
[第1部:東日本大震災と南海トラフ地震に向けた課題] (1)イントロダクション:-東日本大震災が提起した問題-(鈴木) (2) 来るべき南海トラフ地震に対する社会の対応力(福和) (3)東日本大震災から考える南海トラフ地震被害の全体像(阪本) (4) 2011年東北地方太平洋沖地震と来るべき南海トラフ地震(鷺谷) (5) 救急医療体制の整備と減災医学(松田) (6)復興・減災に向けたまちづくりの現状と課題(小松)
[第2部:災害関連諸学問の現状と防災・減災に向けた提言] (7) 耐震技術の進歩と課題(護) (8) 防災情報システムの進歩と課題(飛田) (9) 豪雨災害の予測と対策(田代) (10) 火山噴火予測と対策(山岡) (11) 活断層をめぐる諸問題(鈴木) (12) 南海トラフ地震への社会学的アプローチ(室井) (13) 歴史地震学に学ぶ防災論(武村) (14) 防災をめぐる地理学的視点(高橋)
[第3部:「何をなすべきか」について考える] (15) 総合討論(新井)
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●成績評価の方法
・授業参加の積極性(30%)、総合討論における発言(10%)、レポート試験(60%) 履修を取り下げる場合は、履修取り下げ届を提出すること。 4回以上の欠席者は「欠席」とする。
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●教科書
教材として資料を配付
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●参考書
「地震の揺れを科学する」(東大出版会),「地震と防災」 (中公新書),「原発と活断層」(岩波書店),「いのちを守る地震防災」(岩波書店),「原発と大津波」(岩波新書),「安全と再生の都市づくり」(学芸出版社),「南海トラフ地震」(岩波新書)他
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●注意事項
本授業は自ら考えることを目的とする。参考文献等を予習・復習し、講師による講義内容や、総合討論における他の人たちの意見も参考にしながら、自分自身の防災との関わりについて主体的に考え、発言力を磨くことも心がけてください。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
専門を異にする13名の教員がオムニバス形式で論じます。様々な分野が防災・減災と深く関わっていることを感じて、皆さんのこれからの大学での学びに生かしてください。
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