●本授業の目的およびねらい
この講義では、20世紀最大の経済学者であるジョン・メイナード・ケインズの理論を取り上げることによって、経済学の考え方とはどのようなものかを学ぶ。「有効需要の原理」をはじめ、ケインズの主著『雇用・利子および貨幣の一般理論』の概要を紹介するとともに、彼の経済理論の背景にある政治思想や社会哲学についても考察を加える。われわれが暮らす経済社会を歴史的・思想的視点から見る眼を養うことが、この講義の目的である。
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●履修条件あるいは関連する科目等
特になし。
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●授業内容
1.経済学とはどのような学問か? (1)モラル・サイエンスとしての経済学 (2)経済学の歴史 2.経済学の基礎概念 (1)経済の基本的構造 (2)国民所得の概念 (3)需要と供給 3.ケインズ革命の背景 (1)「ハーヴェイ・ロード」の前提 (2)イギリス経済の転換 (3)ケインズの3階級区分 (4)自由放任の終焉 4.『雇用・利子および貨幣の一般理論』 (1)大恐慌の衝撃 (2)古典派の経済像 (3)『一般理論』の概要 5.ケインズの経済政策と社会哲学 (1)ケインズの経済政策 (2)ケインズの社会哲学 6.ケインズから現代へ (1)ケインズ以後のマクロ経済学 (2)ケインズ反革命 (3)ケインズ経済学の再生
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●成績評価の方法
期末試験による。履修取り下げにあたり、履修取り下げ届を必要としない。期末試験を受験しない者は「欠席」となる。
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●教科書
特定の教科書は使用しない。必要に応じてプリントを配布する。
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●参考書
伊東光晴『ケインズ』岩波新書、1962年。 吉川洋『ケインズ』ちくま新書、1995年。 間宮陽介『ケインズとハイエク』ちくま学芸文庫、2006年。
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●注意事項
特になし。
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●本授業に関する参照Webページ
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●担当者からの言葉(Webページのみ表示)
特になし。
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