●本授業の目的およびねらい
本基礎セミナーAでは、「家族と法」にかかわる問題を考えることを通じて、「ディベート(討論)能力」すなわち、意見の分かれる問題について、理論的に考え、自分の考えをまとめ、他者と討論し、相手を説得する能力の修得を目指します。また、『家族と法』(二宮周平・講談社・定価780円)を教科書(文献購読資料)として使用し、一つの文献を丁寧に読みこみ、内容を相手にわかりやすく伝える能力を養うことも目的の一つとします。
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●履修条件あるいは関連する科目等
テーマに興味のある方や、討論能力を身につけたいと考えている方、読書が好きな方にはおすすめの演習ですが、一定の時間を予習に割いて討論能力、読解能力などを磨くことに興味のない方は受講に不向きと言えます。履修の最低条件は積極的な参加意欲です。
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●授業内容
基本テーマは、『家族と法』をめぐる問題とディスカッションです。 第1回目の講義は、ガイダンスと教科書の準備にあてられます。2回目~5回目は、 レジュメの作成方法を学んだうえで、基礎的知識の修得のため、『家族と法』 という教科書を丁寧に読み込み、担当者が報告する形式で演習を行います。 6回目以降、チームごとの討論準備に入り、チーム討論・評決・全体議論をテーマごとに おこなっていきます。 報告の方法や資料収集・討論方法も講義内で学んでいきます。
1 ガイダンス 2~5 ・レジュメを作成してみる(講義内でパソコンを使用) ・『家族と法』を読む 6~ ・ディスカッションチームごとの調査・打ち合わせ ・討論 テーマ①「選択的夫婦別姓制度は導入すべきか」 テーマ②「代理母を認めるべきか」 テーマ③「離婚の自由を認めるべきか」 テーマ④「不貞行為をした配偶者の相手方に対する慰謝料請求を認めるべきか」 テーマ⑤「女性の再婚禁止期間は必要か」 テーマ⑥「血縁のないことが判明した子に対する親子関係否認の訴えを認めるべきか」
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●成績評価の方法
報告内容・質疑意見・討論内容および討論への参加状況で評価する。
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●教科書
『家族と法』(二宮周平・講談社・定価780円)
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●参考書
教科書以外で必要な文献は講義内で調査し、図書館で借用するなどします。
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●注意事項
参加者には、本を丁寧に読み込むこと、内容について報告すること、ディベートの準備をすることが要求されます。教科書の購入のほか、講義時間外も、報告やディベートのパートナーと協力して講義の準備をし、図書館で本を借りたり、資料をコピーしたりする作業が必要となります。
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