●本授業の目的およびねらい
世界人口の約85%の人々が生活する発展途上国の多くは、独立から半世紀を経た今日な お、貧困等の「古い」問題を解決できずにいる一方、経済グローバリゼ―ション等「新し い」問題への対応を迫られている。本講義では、貧困、教育、雇用、保健、ジェンダー、 科学技術、経済グローバリゼ―ションやIT革命の影響等に焦点をあて、発展途上国の社 会・経済状況への理解を深めるとともに、具体的な事例の検討を通して、国際開発におけ る今日的な諸課題とそれらを解決するための有効な政策を考察する。
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●履修条件あるいは関連する科目等
本テーマに関心を有すること。
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●授業内容
1. 講義の構成とスケジュール: 1) イントロダクション 「国際開発とは?」 2) 過去50年間の国際開発政策の潮流 3) 途上国の農業と農村開発 4) 途上国・新興国の工業開発と技術移転 5) 都市化とインフォーマル・セクター 6) 貧困と貧困削減政策 7) 日本の開発経験: 日本は何故貧困削減に成功したか? 8) 教育と開発 9) ジェンダーと開発 10) ガバナンスと地方分権 11) 参加型開発 12) 途上国とグローバリゼーション 13) ITとディジタル・デバイド 14) 「私たちにとって国際協力とは?」(グループワーク報告I) 2. 参考文献 絵所秀紀.1997. 『開発の政治経済学』.日本評論社。 絵所秀紀・穂坂光彦・野上裕生(編).『貧困と開発』シリーズ国際開発第1巻、日本評論社. 大坪滋・木村宏恒・伊東早苗(編).2010.『国際開発学入門』.勁草書房. 岡田亜弥・山田肖子・吉田和浩(編).2008.『産業スキルディベロプメント―グローバル化と途上国の人材育成』.日本評論社. 黒田一雄・横関裕見子(編).『国際教育開発論』、有斐閣. 国連開発計画(UNDP).各年. 『人間開発報告書』 (株)国際協力出版会. 国連児童基金 (UNICEF). 各年.『世界子供白書』 日本ユニセフ協会.
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●成績評価の方法
グループ課題の成果(グループ毎にレポート3ページ及び口頭発表)(40%)と個人レポート(3ページ)(60%)。レポートの課題は、授業中に周知する予定。
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●教科書
使用せず。講義にて、課題図書を指定。
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●参考書
授業内容の欄参照。
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●注意事項
授業では、一方的な講義ではなく、双方向の討論を心がけており、受講生の積極的な発言を期待します。
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