●授業内容
まず生命の基礎である細胞の基本的な構造と働き、それに遺伝と遺伝子の発現の基本的な
仕組み、それに環境シグナルの受容と伝達などを担う基本的な分子装置を基礎から学び、
動物と植物の生命活動における個体レベルでの違いと分子レベルでの共通性の理解を深め
る。次いで、植物の植物らしさをその多様性、生活環、環境応答、形作り、物質生産の面
から取り上げ、遺伝子レベルでの研究がこうした植物の理解と産業への応用にどのように
貢献しているかを解説する。動物の器官をハードウェアとするなら、神経、内分泌、免疫
といった情報伝達系はソフトウェアといえる。最後に、こうした情報伝達というソフトウ
エアからヒトを含む動物をながめることでその全体像を見る。
1.講義ガイダンスと講師紹介(細胞、植物:中村研三、動物:前多敬一郎)
2.生物を作る細胞とその多様性:動物と植物の違いと多様性
3.生物の遺伝と遺伝情報の発現、シグナル伝達:動物と植物の共通部品
4.植物種の多様性:形、生活様式、栽培化/ゲノム・遺伝子
5.植物の生活:成長、分化、環境応答/遺伝子発現、シグナル伝達
6.植物の形作り:ボディプランと全能性/モデル植物遺伝学
7.生産工場としての植物:代謝(工学)/遺伝子導入植物
8.動物の形
9.動物の器官とその形成
10.神経系と生体機能
11.内分泌系と生体機能
12.免疫系と生体機能
13.神経・内分泌・免疫系の全体像
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