●本授業の目的およびねらい
本授業は、学術的な英文に関する基礎的なリーディング能力とライティング能力の養成を
目的とする。そのねらいは、研究拠点大学である名古屋大学の学生にふさわしい学術英語
を使いこなす能力を身につけるところにある。論理的な英文のカギとなるパラグラフの構
造に着目し、目的に応じて必要な情報をいかに読みとるか、また逆に、自分の考えをその
根拠とともにいかに説得力ある論理的な英文に組み立てるかを学ぶ。将来、専門の論文を
英語で読んだり書いたりする時に、指針となる英文構成法の基礎、および実際に役立つ英
語表現を多く習得する。
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●履修条件あるいは関連する科目等
真面目が肝心。
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●授業内容
(1)リーディングは授業で実践的に解答するTOEICの問題と予習が必要なTOEF
Lの問題を教材として使い、ライティングは150語〜200語のショート・エッセイを
隔週で書くためにウェブ上の掲示板を利用します。
(2)TOEICは授業の最初にプリントを配布し、初級用(450点)の問題を5〜6
分かけて真剣モードで解いてもらい、そのあと教員が大意を説明します。これは速読の練
習です。
(3)TOEFLは自宅の予習形式。初級用(ペーパー版で453点)の問題を11分で
解答し、そのあと自分で辞書を引きながらの予習。授業では文法と前後関係を押さえなが
ら正確に内容の理解に努めます。最初にアットランダム形式で指名された学生が訳を発表
し、教員の解説がそれに続きます。これは精読の練習です。
(4)ショート・エッセイはCRITERION対策として、教員が隔週でウェブ上の掲
示板に書いたテーマについて、1週間以内に自分の考えをまとめた文章を書き込んでくだ
さい。毎週、サンプルとして一人のエッセイを選んでプリントで配布し、最初に文法と単
語の間違いについての指摘と訂正を5〜6人にやってもらいます。これは正解するとボー
ナス点がつきます。そのあと教員が文法と単語の間違いを指摘・訂正しながら、CRIT
ERIONで高い評価を得るための秘訣やパラグラフ・ライティングのやり方を教えます
。
(5)英語教育では、英語の4技能とは別に、英語圏の文化について造詣を深める必要が
あります。この授業では、期末試験とは別に、ボーナス点(10点〜20点)として、英
米文学の短篇小説(翻訳)を読んで、現代日本が直面している社会問題と絡めて論じるレ
ポートがあります。オプションですが、英語の不得意な人は、試験当日に提出するように
してください。
(6)授業内容についての詳細はすべて、第1回目の授業の最初にプリントを配って説明
します。
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●成績評価の方法
出席・担当が30点、期末試験が50点、「ぎゅっとe」が20点、ボーナスとしてレポ
ート(オプション)が10〜20点。
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●教科書
すべてウェブ上からワード文書をダウンロード/プリントアウトして使用するので無料。
教材のURLとパスワードは授業の初回に明示します。
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●参考書
辞書は『リーダーズ英和辞典』(または、これが入った電子辞書)、文法は石黒昭博(同
志社大学名誉教授)監修『総合英語フォレスト(第5版)』。
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●注意事項
対面授業に加え、課外学習として、「ぎゅっとe」(中級)リーディングおよびリスニン
グを課し、その消化率に基づく評価を授業全体の評価の20%とする。
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