2009年度 シラバス情報詳細

●科目区分
理系基礎科目(理系)

●科目名
化学基礎U
●主担当教員名
長岡 正隆

●単位数
2単位

●開講時期
U 期
水・1
●対象学部
情報文化学部(自然)



●本授業の目的およびねらい
宇宙はビッグバーン以後、膨張しながら「物質」を生み出しました。夜空の星々はどのよ

うにして生まれたのでしょうか。原子同士が反応していかに「分子」が生まれ、そこから

いかに「生命」が誕生したのでしょうか?生物と単なる物質とは何が違うのでしょうか?

本講義では、宇宙誕生に始まる壮大な「物質ダイナミズム」を“進化”をキーワードに理

解しながら、「分子とは何か」、「物質とは何か」、そして「生命とは何か」を考えて貰

いたいと思っています。プロジェクタを利用したヴィジュアルでダイナミックな講義を目

指します。                                   


●履修条件あるいは関連する科目等
特になし。ただ好奇心と積極性を持っているととても良い。             

関連科目:化学基礎I(情報文化学部);化学実験                 

                                        


●授業内容
第0章 はじめに <自然科学の中での化学の位置付け>              

 §0−1 特殊性と一般性  −数学・物理学より応用的!生物学より基礎的!−  

                                        

第1章 宇宙は進化する <宇宙の誕生と原子の誕生(“化学”誕生前史)>     

 §1−1 宇宙と恒星    −はじめに光ありき!光エネルギー、質量となる!− 

 §1−2 太陽系と地球   −爆発を繰り返し、実りある物質に熟成!−     

                                        

第2章 物質が進化する <分子の形成と多様な集合体の現れ(“化学”の誕生)>  

 §2−1 原子と分子    −不思議な力が原子をつなぎとめる!−       

 [復習] 波が満たす方程式 −波動方程式−                  

 §2−2 分子の集まり   −分子が集まりおのずから構造をなす!−      

 §2−3 多様な集合状態  −分子集合が反応し拡がって組織を造る!−     

                                        

第3章 生物も勿論進化する <分子集合体が獲得した高度な自己触媒化学現象>   

 §3−1 分子と生命    −代謝と増殖、分子による地球型情報伝達メカニズム−

 §3−2 視覚のしくみ   −ロドプシンとレチナール−            

 §3−3 DNAとガン   −発ガン性の一つの現れ−             

 §3−4 生物の進化    −突然変異と分子進化で適応度を上げろ!−     

                                        

第4章 おわりに <物質ダイナミクス、複雑系科学、マルチスケール情報処理>   

 §4−1 構造と反応    −ものの形、蓄えられたエネルギーの多寡で決まる− 

 §4−2 物質ダイナミクス −永遠に続く空間の広がりと時間の流れ!?−    

                                        

付章                                      

 §付−1 現象スケールと物理量  −小さい大きい軽い重い遅い速い冷たい熱い− 


●成績評価の方法
出席や質問、小テスト、宿題レポートなどの総合評価による。            

                                        

                                        



●教科書
毎回、プリントを準備します。(ただし持っていたらとても良い”教科書”として、●マ

ッカーリ・サイモン原著『物理化学―分子論的アプローチ』(上・下)(東京化学同人)

を上げておきます。)                              


●参考書
●神部武志、佐々木直幸、内藤正美、渕上信子著『コンピュータ物理の世界』●平山令明

著『実線量子化学入門』●竹内淳著『高校数学でわかるボルツマンの原理』(以上、講談

社)●A.スコット著、野中浩一訳『生命のメカニズムがわかる本』(HBJ出版局)●

長岡正隆著著『すぐできる分子シミュレーションビギナーズマニュアル』(講談社)  


●注意事項
特になし。                                   

                                        

                                        

                                        



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