2009年度 シラバス情報詳細

●科目区分
理系基礎科目(理系)

●科目名
化学基礎T
●主担当教員名
岩松 将一

●単位数
2単位

●開講時期
T 期
火・4
●対象学部
医学部(医)



●本授業の目的およびねらい
医学部医学科に学び,医療人を目指す学生には,生命を構成する有機化合物の基本的な 

構造,性質,反応性に関する理解が不可欠である。そこで本講義では,(1)物質を構 

成する原子・分子の電子的な構造と化学結合,(2)物質の性質を決める官能基と立体 

的な分子構造,(3)物質の変化を理解するために必要な化学反応,を中心とした基礎 

有機化学の講義を行う。                             

                                        

                                        


●履修条件あるいは関連する科目等
履修条件:高等学校「化学I」「化学II(一部選択)」を学習していることを前提に 

授業を進める。関連科目:後期開講の「化学実験」および「化学基礎II」を履修する 

者は本科目を履修すること。他,「生物学基礎」,「物理学基礎」の履修を推奨する。 


●授業内容
01.結合と構造,立体構造の表記                        

   (共有結合,軌道の混成,結合角,分子構造の立体的な二次元表記)      

02.酸と塩基                                 

   (酸解離定数,Lewis酸・塩基,電子の移動と表記法)          

03.官能基の性質                               

   (ハロゲン,アルコール,カルボニル化合物,アミン)            

04.立体配座:結合の回転・環状化合物の構造                  

   (ねじれ・重なり形配座,いす型・舟型配座,アキシアル・エクアトリアル)  

05.立体化学・異性体                             

   (エナンチオマー,ジアステレオマー,RS・EZ表記)           

06.芳香族化合物                               

   (共鳴,電子の非局在化,HOMO・LUMO,芳香族性,複素環化合物)   

07.化学反応とメカニズム                           

   (付加・置換・脱離,カチオン・アニオン・ラジカル)            

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        

                                        


●成績評価の方法
定期試験の成績により評価する。出席確認を兼ねた課題の提出状況は加味する。    

                                        

                                        



●教科書
ブルース有機化学概説(大船・香月・西郷・富岡監訳)化学同人           

(ISBN978−4−7598−1069−1)                 

                                        


●参考書
より詳しい内容については,上記教科書のもととなっている下記書籍の一読を奨める。 

ブルース有機化学(上・下2巻)(大船・香月・西郷・富岡監訳)化学同人(ISBN 

978−4−7598−0961−9,および978−4−7598−0962−6) 

                                        


●注意事項
紙面・黒板など,平面では理解しずらい,化学物質の三次元的な立体構造や動的挙動を 

理解するために,分子モデル(丸善HGS分子構造模型,有機学生用セット)を使用す 

る。授業についてはこちらで用意する予定であるが,自学用の購入も推奨する。    

                                        



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