●本授業の目的およびねらい
米国発の金融危機が招いた未曾有の世界経済危機。世界はいま、米国だけの一国超大国
の体制から、多極化するのかどうか、重大な局面を迎えている。 ネバダ核実験場から、
国連、ホワイトハウス、国務省、米中央情報局(CIA)、パキスタンに至るまで、国際
記者として直接取材した経験を語り、自ら掘り起こした情報を授業で紹介する。金融危機
の真相、北朝鮮の核実験や拉致問題、「核の闇市場」、イラク戦争、CIAの工作、「テ
ロと情報機関」などをめぐって活発な議論の場としたい。新聞、テレビがどのように報道
してきたか、メディアの責任と役割も検証する。問題別に私家版の資料を配付する。
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●履修条件あるいは関連する科目等
日ごろから、国際ニュースに注目し、新聞、テレビ、ラジオ、インターネットなどでニ
ュースの内容を調べ、「なぜか」と疑問を持つこと。できたら、英字新聞を読んで、英語
メディアがどう伝えているか日本語のニュースと比べてほしい。
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●授業内容
以下のような問題について、真相を探るとともに、日本の新聞、テレビなどのメディア
がどう伝えてきたか検証する。
国際情勢の推移に従ってテーマを随時変更する。特に、金融危機、オバマ米政権の発足
などで情勢が流動化しているため、2009年は臨機応変に対応したいと考えている。
いずれの場合も、毎回資料を配付する。米公文書館などで入手した米政府機密資料のコ
ピーなどを配ることもある。
*金融危機の真相と危険性
*拉致問題の実態とメディアの責任
*北朝鮮の核実験
*「核の闇市場」
*広島・長崎への原爆投下の真相
*「日本の核武装?」
*米中枢同時テロとは何だったのか
*対テロ戦争と情報機関
*CIAは何をしてきたか
*新グレートゲームとBRICs
*東シナ海ガス田をめぐる日中対立の真相
*米大統領選挙と米国の地殻変動
*新冷戦再発の恐怖
*アフリカの人道的危機
*日米外交交渉の深層
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●成績評価の方法
毎回、授業の最後に5問の小テスト(授業をきちんと聞き、ノートをとれば簡単に答え
られる)を行う。小テストの合計点数を1/3、期末に提出するレポートの評価を2/3
として総合成績を算出する。授業中の態度も考慮する。
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●教科書
毎回、春名が書いた記事やレジュメなど、手作りの資料を配付する。
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●参考書
問題別に、望ましい、参考になる文献なども紹介する。
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●注意事項
授業は活発に展開したい。学生諸君は疑問があれば積極的に質問してほしい。
ジャーナリストを目指す諸君、メディアに関心のある諸君はぜひ受講してほしい。
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