●本授業の目的およびねらい
セミナーのテーマ:「日本の中世とはどのような時代であったのか」
現代社会を生きる私たちは、今どのような地点に位置しているのか。現代を知るために
は現代につながる過去を知らねばならない。今から800年も前の日本中世社会は、けっ
して現代と隔絶した社会ではなく、長い波長で今を生きる私たちにつながっている。この
セミナーでは、鎌倉後期の歴史を叙述した網野善彦の名著『蒙古襲来』を読み、そこでと
りあげられたさまざまな問題を考えることによって、過去は現在、そして未来を見通す絶
好の材料であることを知る。
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●履修条件あるいは関連する科目等
なし
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●授業内容
1.著者網野善彦について
2.飛礫・博奕・道祖神
3.「撫民」と専制
4.二つの世界、二つの政治
5.「蒼い狼」の子孫
6.文永の役
7.建治元年−日本
8.弘安の役
9.弘安の「徳政」と安達泰盛
10.百姓と「職人」
11.訴人雲霞のごとし
12.転換する社会
13.鎌倉幕府の倒壊
14.一三世紀後半の日本
網野善彦『蒙古襲来』(小学館文庫)の各章のテーマについてレポーターが報告し、全員
で討論する。
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●成績評価の方法
出席確認(20%)報告内容(40%)レポート内容(40%)
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●教科書
網野善彦『蒙古襲来』小学館文庫
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●参考書
『網野善彦著作集』第五巻 蒙古襲来、岩波書店、2008年
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●注意事項
報告者だけでなく、受講者は全員、テキストを読むこと。
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