●本授業の目的およびねらい
セミナーのテーマ:特許に見るアクチュエータ技術
このテーマでは,おもに国内の特許明細書を教材にして,アクチュエータ技術そのものお
よび発明に至る創造プロセスについて学びます.また知的トレーニングの観点から,「請
求項」の論理的展開のあり方などにも言及します.
このセミナーを通し,わが国企業が学生に抱く,問題点の抽出感覚が鈍い,アクチュエ
ータやセンサなどの具体的知識が乏しい,理論の実際問題への応用が苦手,知識の有機的
利用に慣れていない,などの批判にも対処したい.
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●履修条件あるいは関連する科目等
本テーマに興味のあることが前提条件.特許や創造性の重要性を意識しており,粘り強い
性格であればさらに良い.関連科目として英語,数学は前提条件.
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●授業内容
セミナーのテーマ「特許に見るアクチュエータ技術」は,ロボットからマイクロマシンに
至る最新のアクチュエータ技術を特許明細書に学ぼうとするものである.あらかじめ基礎
知識を解説し,これに基づきおもに国内の特許明細書を輪講形式で理解していく.
1.アクチュエータ技術の基本解説
従来方式 a.電動モータ,b.ソレノイド,c.油圧,d.空気圧
次世代 a.高分子,b.機能性流体,c.静電,d.圧電,e.光,f.ゲル,
g.弾性表面波,h.球面モータ
2.特許明細書の読み方紹介
3.特許明細書理解・検討
4.レポート作成(試験)
参考図書;アクチュエータシステム技術企画委員会(樋口俊郎 代表),アクチュエータ
工学,(2004),228,養賢堂
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●成績評価の方法
授業に対する姿勢,期末のレポート課題(試験)による.
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●教科書
使用しない.基本的に,文献(特許明細書)を配布したり,実機サンプル,電子ファイル
などを利用する.
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●参考書
「授業内容」に示すが,セミナー時必要に応じて紹介する.
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●注意事項
特許明細書には,依然として独特の表現スタイルを持つものが少なくなく,また長文に亘
ることも多い.このため予習が望ましく,しかも主張点を的確に把握するためには集中力
を要する.
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