●本授業の目的およびねらい
地球上のすべての物質は、原子およびその集合体である分子からできている。私達人間を
含む生物も元素の集合体である。生物の身体は、骨格を構成する主要元素(炭素、水素、
酸素など)だけではなく、微量ではあるが生命の維持、機能の発現に必須となる様々な微
量元素(ミネラル)から構成されている。本講義では、地球、生物、そして環境について
理解を深めるために必要な原子(元素)について学び、自然と人間の健康、環境問題との
関連を考える。
|
●履修条件あるいは関連する科目等
高校の化学、物理、生物を履修したもの、および自然、生物、人間、環境問題に関心のあ
る者
|
●授業内容
物質の基本構成単位である原子と分子、および元素の性質についてまず学んだ後、21
世紀において最も重要な課題である「自然と人間と科学技術の共生」について考えるため
に、地球、自然、生物、人間、環境を化学の立場から解説します。
01 原子と分子の科学概論
02 元素の規則的な性質はどうしてあらわれるのか
03 地球を構成する元素とその分布
04 人間を構成する元素とその機能 1
05 人間を構成する元素とその機能 2
06 動物、植物を構成する元素とその機能
07 微量の元素はどこまで測れるのか
08 元素の必須性と毒性
09 人間と必須元素
10 人間と有害元素
11 地球環境問題 1(酸性雨)
12 地球環境問題 2(環境ホルモン)
13 廃棄物と資源回収
14 化学から見た地球の歴史
15 地球と人間と科学技術の共生
|
●成績評価の方法
出席確認を兼ねて毎回小テストを行う(40%)。
課題レポート(60%)。
|
●教科書
日本化学会編:「化学ってそういうこと!夢が広がる分子の世界」、化学同人
|
●参考書
原口 紘旡著:「生命と金属の世界」、財団法人 放送大学教育振興会
吉村勝夫著:「元素を知る」、丸善
桜井 弘著:「金属は人体になぜ必要か」、講談社ブルーバックス
|
●注意事項
受講に当たっては配布資料や参考文献による予習が望ましい。
|