●本授業の目的およびねらい
英語リーディングの基本的な技術を身につける授業です。具体的には論理展開の理解をめ
ざす精読の訓練ですが、その過程において一語一語の意味についてなぜその文脈でその言
葉使われなくてはならないのかを、総合的に学びます。またあわせて、英語圏の文化にみ
られる特質について、日本文化と比較しながら学びます。リーディングを中心とする総合
的な英語能力の向上をめざすとともに、リーディングによって英語圏の文化へより深い理
解をめざします。
|
●履修条件あるいは関連する科目等
言語文化科目Tリーディングおよびコミュニケーション
言語文化科目U
言語文化科目V
|
●授業内容
テキストは、アメリカでもっとも著名な言語学者でありながら、グラス・ルーツ運動の推
進者でもあるチョムスキーが、9.11事件を念頭におきながら、9.11以降の国家と
個人のあり方について述べたものです。基本的な立場は、テロの背後に潜むものを調べ、
非アメリカ人の不満を理解し、法のルールに従って犯人を処罰し、国家自身が法を遵守し
、人権を侵害してはならないというものです。なお処罰の対象には国家アメリカも含まれ
、アメリカを最大のテロ国家とまで指摘しています。この本のなかで、6章 The D
octrine of Good Intentions 8章 Democracy
and Educationを扱います。授業は次の順番に進んでいきます。(1)文章
をきちんと覚えているかどうかをチェックするためにクローズド・テスト(単語の穴埋め
)。(2)文章の翻訳。(3)文章のなかの重要な表現・文法事項についての解説。(4
)内容についての質疑応答と簡単なディスカッション。
(1)は毎回5問で、選択肢なしの手書きで埋めてもらいます。範囲は当該の週のテキス
ト全体です。
(2)の準備として、授業前にあらかじめ担当を決めておき、その箇所について、固有名
詞はもちろん、単語、文法事項などを記載した注を名大WebCTのこの授業の「ディス
カッション」上に流してもらいます。毎週、期限までに注釈をこのボードに載せてもらい
ます。すべて添削し返却します。クラスメートの出した注、添削済みの完成された注は授
業の数日前に見られるようになっています。
(3)は、高校までで習わなかった文法内容や言葉の意味について重点的に行います。わ
かっているつもりになっている時制、助動詞、基本単語などを重点をあてて、これらにた
いする私たちの微妙な誤解を修正します。
(4)ディスカッションはグループ内で行い、それを代表に発表してもらいます。
なおテストは(1)以外に、英語の理解度をチェックするために、英文和訳の小テストも
学期中に二回実施します。
|
●成績評価の方法
Class participation 30%; Quiz 40%; Assigned note 30%
|
●教科書
Imperial Ambitions: Conversations on the Post-9/11 World(American Empire Project
),Noam Chomsky,Metropolitan Books
|
●参考書
チョムスキー『9・11―アメリカに報復する資格はない』文春文庫
『覇権か、生存か―アメリカの世界戦略と人類の未来』集英社新書
|
●注意事項
ネット接続できるパソコンが必要です。
|