●本授業の目的およびねらい
有機分子や無機分子の結合様式、分子構造、反応様式の類似点と相違点をあげ、その特徴
がどのような原子構造や電子構造で説明されるか学ぶ。我々の身の回りにある化学物質に
は、様々な有機分子・無機分子が多様な結合様式で集合して材料となっている。
これらの材料の基礎となっている高分子や超分子構造を学び、それらの材料が発現する様
々な機能について理解する。さらに究極の化学反応と言われる光合成の仕組みや生命維持
に活躍する分子の役割についても学習する。
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●履修条件あるいは関連する科目等
化学基礎I,II
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●授業内容
まず、周期律表に関して、化学の始まりとしての錬金術の教訓から原子力に至る核化学
を学ぶ。次いで、分子としての化学結合を知り構造と性質を理解する。そして、分子の化
学反応を詳しく学ぶ。
これらの中で、私たちの生活で身近にある化学物質に関する話題を取り上げる。
環境にかかわる分子、生活必需品の化学、生体内の物質、医薬としての化学物質、化学と
工業、繊維、ゴム、プラスチックの材料、生化学や農薬、視覚、光合成、太陽電池などの
光化学を実例として引用しながら学ぶ。
全体として、化学の本質を把握し、その役割を理解する。
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●成績評価の方法
講義の区切りごとに行う理解度テスト、および期末に行う筆記試験。
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●教科書
グレイ 化学 物質と人間、井上祥平 訳、東京化学同人、1997
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●参考書
化学ってそういうこと 夢が広がる分子の世界、日本化学会 編、化学同人、2003
また、必要に応じて授業中に紹介する。
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●注意事項
特別な予習はいらないが、教科書としては一回あたり20ページ進む勘定になる。
要点の講義になるので、短時間の復習をすること。
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