2006年度 シラバス情報詳細

●科目区分
理系基礎科目(理系)

●科目名
線形代数学T
●主担当教員名
谷川 好男

●単位数
2単位

●開講時期
T 期
水・2
●対象学部
理学部[10〜12]



●本授業の目的およびねらい
「線形性」は近代科学における数量的取り扱いの最も基本的な概念であり,さまざまな分

野で用いられる.その線形性を数学的に扱う手法を与えるが線形代数学である.本科目は

通年講義の前半として,行列の数学的取り扱いに習熟し,諸概念を理解することを目的と

する.特に,座標幾何学(平面,空間)による幾何学的理解,連立一次方程式の解法への

習熟,行列式の概念の理解を重視する.                      

                                        

                                        


●履修条件あるいは関連する科目等
高校数学の内容を既知とする.線形代数学IIとあわせて完結した講義となる.    

                                        

                                        


●授業内容
0.集合と写像                                 

                                        

1.空間内の平面と直線                             

空間内の基本的な図形である直線,平面の方程式や方向ベクトル,法線ベクトルなどを通

して,方程式に対する幾何的感覚を養う.                     

(キーワード)直線の方程式,平面の方程式,方向ベクトル,法線ベクトル,内積   

                                        

2.行列                                    

行列の基礎概念を理解し,その演算に習熟する.                  

(キーワード)行列,行列の和・積・スカラー倍,単位行列,正則行列,逆行列,対角行

列,転置行列                                  

                                        

3.行列の基本変形と連立一次方程式                       

掃き出し法による連立一次方程式の解法を学び,行列の基本変形,簡約化を通して,連立

一次方程式と行列の関係について理解する.また,正則行列と階数の関係,逆行列の計算

方法についても学習する.                            

(キーワード)連立一次方程式,基本変形,拡大係数行列,行列の階数,解の自由度  

                                        

4.行列式                                   

行列式の基本性質,幾何的意味を理解し,行列式の計算に習熟する.また,行列の正則性

と行列式の関係などについて学ぶ.                        

(キーワード)行列式,多重線形性,行列式の展開,余因子             

                                        

実際の講義予定は別に提示する.                         

                                        


●成績評価の方法
筆記試験(中間試験,期末試験)の成績にレポートなどの成績を加味して評価する.  

                                        

                                        



●教科書
理工系の基礎線形代数学 硲野敏博,加藤芳文 学術図書出版社           

                                        

                                        


●参考書
線形代数入門,斉藤正彦,東京大学出版会                     

                                        

                                        

                                        


●注意事項
・講義とともに演習を織り込んだ授業形態とする.                 

・講義予定,成績評価の詳細については,1回目の講義のときに説明する.      

・授業時間が限られているので,自宅での予習・復習・演習が不可欠である.     

                                        



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